【ワシントン=三井誠】南アフリカや米国などの国際研究チームは10日、南アフリカの洞窟から新種の人類の化石を発見したと発表した。 AP通信などによると、化石の年代は特定できてはいないが、手足が現代人に近い状態に進化している一方で、脳や肩などには原始的な特徴が残っているという。研究者は「約250万~280万年前に生きた人類の可能性がある」と推定しており、猿人(アウストラロピテクス)から原人(ホモ)へと進化する移行期の人類とみられる。 研究チームは新種を「ホモ・ナレディ」と名付けた。ナレディは、現地語で「星」を意味する言葉で、化石が見つかった洞窟の名前にちなむものだという。 洞窟から発見された化石は、15体以上が特定の場所に集中した状態で見つかったという。研究チームは「葬られていた可能性がある」と指摘している。