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ブックマーク / hakutakusha.hatenablog.com (31)

  • 『美術手帖2022年2月号』特集 ケアの思想とアート - 白澤社ブログ

    美術手帖2022年2月号<br>特集 ケアの思想とアート|美術出版社 (bijutsu.press) アートとケア、一見すると少し離れたテーマのように感じられるのですが、同誌の望月かおる編集長は、巻頭言でアメリカの哲学者エヴァ・フェダー・キテイの「他者への依存を不可避とし、偶然とも言える相互依存のなかで、他者のニーズを充たすためにときに奔走する人々の実践から世界をとらえる」という視点を引いて、それは「ケアする側とされる側両方への想像力をうながすようなもの」だとしています。 「現代美術のなかでもこうしたテーマに根ざし、社会のなかであえて蓋されがちなことを、作品という形で声にしてきた作家は多い。」(望月) ケアは、小社が積極的に取り組んでいるテーマの一つでもあります。 しかも、エヴァ・フェダー・キテイと言えば、小社から日語訳を刊行した『愛の労働あるいは依存とケアの正義論』ではありませんか。

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  • 新刊『新敬語「マジヤバイっす」』出来! - 白澤社ブログ

    新刊『新敬語「マジヤバイっす」――社会言語学の視点から』(中村桃子著)が出来あがってまいりました! 出来たての新しいの香りを思い切り吸い込むと、なんとなく春の香りがいたします。 新刊『新敬語「マジヤバイっす」』は、「そうっすね」「マジっすか」などの「っす」言葉を言語学的に研究した初の書です。 中村桃子著『新敬語「マジヤバイっす」――社会言語学の視点から』は来週中頃から全国の主要書店で発売される予定です。 『新敬語「マジヤバイっす」』の書誌データは以下の通りです。 [書 名]新敬語「マジヤバイっす」 [副書名]社会言語学の視点から [著 者]中村桃子(なかむら ももこ) [頁数・判型]四六判並製、224頁 [定 価]2200円+税 ISBN978-4-7684-7979-7 C0081 ¥2200E 【著者紹介】 中村桃子(なかむら ももこ) 関東学院大学教授。博士。専攻は言語学。 著書に

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  • 『新選百物語』刊行 - 白澤社ブログ

    このたび白澤社では、『新選百物語──吉文字屋怪談 翻刻・現代語訳』を刊行いたしました。 来週12月14日頃から全国の主要書店で発売される予定です。 新刊『新選百物語』概要 [書 名]新選百物語──吉文字屋怪談 翻刻・現代語訳 [著者名]監修=篠原進/翻刻・注・現代語訳=岡島由佳/コラム=堤邦彦・近藤瑞木 [頁数・判型]四六判並製、208頁 [定 価]2000円+税 ISBN:9784768479742 C0093 \2000E [内 容] 怪談文化の花盛りだった江戸時代、改題しただけのリメイクもあいつぎ出版されるなか、上方の版元・吉文字屋による新作怪談として好評を博したのが奇談、怨霊譚、哀話、妖怪退治などバラエティに富んだ『新選百物語』。 ラフカディオ・ハーンも参照したこの怪談文を翻刻し、語注・現代語訳・解説を加え、初めて格的に紹介。これまであまり知られていなかった怪談

    『新選百物語』刊行 - 白澤社ブログ
    florentine
    florentine 2018/12/14
    「それ日月星辰風雨霜雪ハ怪の真なるもの也人常に心を以て怪まず人の怪とするも又造化の一変にして怪に似て怪にあらす聖人怪を語らざるの理こゝに於て明か也」
  • ハンス・ヨナス『グノーシスと古代末期の精神』(大貫隆訳、ぷねうま舎刊) - 白澤社ブログ

    前回の記事の終わりでグノーシス思想についてちょっとふれました。 http://d.hatena.ne.jp/hakutakusha/20151218/1450437758 プラトン『ティマイオス/クリティアス』と浅からぬ因縁をもつグノーシス思想についての研究の記念碑的著作である、ハンス・ヨナスの名著『グノーシスと古代末期の精神』の翻訳が、ぷねうま舎さんから絶賛発売中であることを月曜社さんの「ウラゲツ☆ブログ」で知りました。 http://urag.exblog.jp/21856057/ 小社の『ティマイオス/クリティアス』も並べてご紹介していただきました。月曜社さん、ありがとうございました。 もちろん、ヨナスはプラトン『ティマイオス』についてしっかりと言及しています。 ちなみに小社の『ティマイオス/クリティアス』の巻末付録「現代の思想家たちによる言及」リストでは、ヨナスのは『生命の哲学』

    ハンス・ヨナス『グノーシスと古代末期の精神』(大貫隆訳、ぷねうま舎刊) - 白澤社ブログ
  • クリスマスだからシモーヌ・ヴェイユ - 白澤社ブログ

    今日はクリスマスですね。 日ではクリスマス・イブの方がにぎやかに祝われますが、クリスマスといえば今日、12月25日です。 というわけで、シモーヌ・ヴェイユ『前キリスト教的直観』(今村純子訳・法政大学出版局)から、プラトン『ティマイオス』にふれた珠玉の言葉をご紹介します。 版元・法政大学出版局さんの紹介ページ↓ http://www.h-up.com/bd/isbn978-4-588-00964-8.html 以下、引用はすべて前掲の今村純子さんの訳から、漢数字は引用箇所のページ数です。 「プラトンは、世界ないし天空と述べることで、世界の魂のことを述べようとしている」(二八頁)。 『ティマイオス』は宇宙の創造を語る壮大な叙事詩ですが、話が大きすぎてくらくらします。でも、これは「世界の魂」についての話なんだといわれると、なんとなくそうかなと思えるのが不思議です。 なかでもわかりづらいのが、3

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  • プラトン最後の旅7―光瀬龍『百億の昼と千億の夜』より - 白澤社ブログ

    「沈黙の夕べ、とは?」 「部落の古いしきたりです。祖先を想い出す夕べ、とも申しましょうか」 「祖先を想い出す、ふうむ。それはよいことだ。とくにこの部落ではそうであろう。祖先からのいい伝えにはしばしば真理がかくされてあるもの。沈黙の夕べとはまことにふさわしい」 砂漠はいよいよ銀色に光輝を放ち、二人は月の光に重さを感ずるほどに満身に月光をあびて立っていた。 光瀬龍『百億の昼と千億の夜』(早川書房)より。 版元・早川書房さんの紹介ページ↓ http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/21000.html 漫画版版元・秋田書店さんの紹介ページ↓ http://www.akitashoten.co.jp/comics/4253170021 小社は、岸見一郎訳『ティマイオス/クリティアス』を校正しながら、光瀬龍『百億の昼と千億の夜』を思い出していました

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  • プラトン最後の旅6―光瀬龍『百億の昼と千億の夜』より - 白澤社ブログ

    プラトンの西方への旅の従者であり、またプラトンに影形ともなった私設秘書でもあるグラディウスは、晩年をカルタゴのビスクラで人目を忍ぶように送った。彼は酒に酔ってしばしば人に語った。自分は古代ギリシャの神話の英雄アトラスを見た、と。アトラスは巨人であり、天空を支える彼の国を〈アトランティス〉という、と。そして彼の主人は真の巨人を求めて天空へ去った、と。 光瀬龍『百億の昼と千億の夜』(早川書房)より。 版元・早川書房さんの紹介ページ↓ http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/21000.html 漫画版版元・秋田書店さんの紹介ページ↓ http://www.akitashoten.co.jp/comics/4253170021 小社は、岸見一郎訳『ティマイオス/クリティアス』を校正しながら、光瀬龍『百億の昼と千億の夜』を思い出していました。

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  • プラトン最後の旅4―光瀬龍『百億の昼と千億の夜』より - 白澤社ブログ

    寄せてはかえし 寄せてはかえし かえしては寄せる波の音は、何億年ものほとんど永劫にちかいむかしからこの世界をどよもしていた。 それはひとときたりともやむことはなかったし、嵐の朝はそれなりに、なぎの夕べはそれらしくあるいははげしく、時におだやかにこの青い世界をゆり動かし、つたわってゆくのだった。 光瀬龍『百億の昼と千億の夜』(早川書房)より。 版元・早川書房さんの紹介ページ↓ http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/21000.html 漫画版版元・秋田書店さんの紹介ページ↓ http://www.akitashoten.co.jp/comics/4253170021 小社は、岸見一郎訳『ティマイオス/クリティアス』を校正しながら、光瀬龍『百億の昼と千億の夜』を思い出していました。 『百億の昼と千億の夜』の「第二章 オリハルコン」(萩尾望

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  • プラトン最後の旅3―光瀬龍『百億の昼と千億の夜』より - 白澤社ブログ

    オリオナエ? 誰だ、それは? 心の中で憂な問いが湧き上ってきたが、つぎの瞬間には、 ああ、そうだ。おれのことなのだな。プラトンは心の中でうなずいた。 少し疲れているな――プラトンは自分の足が他人のそれのように感覚が失われているのが妙にもどかしくたよりなかった。 光瀬龍『百億の昼と千億の夜』(早川書房)より。 版元・早川書房さんの紹介ページ↓ http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/21000.html 漫画版版元・秋田書店さんの紹介ページ↓ http://www.akitashoten.co.jp/comics/4253170021 小社は、岸見一郎訳『ティマイオス/クリティアス』を校正しながら、光瀬龍『百億の昼と千億の夜』を思い出していました。 作者光瀬龍は、単にアトランティス伝説の話題を引き出すためにプラトンを登場させたのではなく

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  • プラトン最後の旅2―光瀬龍『百億の昼と千億の夜』より - 白澤社ブログ

    「……賢者ソロンの遠戚、アテーナイに名だたる名門……アリストンさまの……プラトンさま……私めが所蔵いたす……」 そんな言葉が切れ切れに彼の耳にとどいてきた。彼は気ぜわしく二、三度うなずきかえすと、もう聞くのをやめて周囲の暗闇を見まわした。(中略) ふと気づくと、もうつぶやきは終っていた。プラトンは視線を自分の前にうずくまっている人影の上にもどした。 「おう、あなたがアトランティスについてくわしく記された文書をお持ちだというプリクトン隠退神官さまですね」 光瀬龍『百億の昼と千億の夜』(早川書房)より。 版元・早川書房さんの紹介ページ↓ http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/21000.html 漫画版版元・秋田書店さんの紹介ページ↓ http://www.akitashoten.co.jp/comics/4253170021 小社は、岸

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    florentine
    florentine 2015/11/06
    「こうしてみると、光瀬龍の小説のなかでプラトンが読んでいる古文書「アトランティス文書」とは、実在したプラトンの書いた『クリティアス』に他ならないであろうことは明らかです」
  • プラトン最後の旅1―光瀬龍『百億の昼と千億の夜』より - 白澤社ブログ

    新星雲紀。双太陽青九三より黄一七の夏。アスタータ五〇における惑星開発委員会は、〈シ〉の命を受け、アイ星域第三惑星にヘリオ・セス・ベータ型開発をこころみることになった。 これはファンなら暗誦できると言われている日SFの傑作、光瀬龍『百億の昼と千億の夜』(早川書房)の一節です。 版元・早川書房さんの紹介ページ↓ http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/21000.html 今の文庫版の表紙イラストは、漫画化した萩尾望都先生によるものですね。 漫画版版元・秋田書店さんの紹介ページ http://www.akitashoten.co.jp/comics/4253170021 小社刊プラトン『ティマイオス/クリティアス』には、特に『ティマイオス』に言及した現代の思想家たちの書籍リストを巻末付録として掲載しています。ホワイトヘッド、西田幾多郎、シ

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  • 岸見一郎訳『ティマイオス/クリティアス』刊行の経緯 - 白澤社ブログ

    小社が岸見一郎さんを知ったのは、十年ほど前のことです。 もちろん岸見さんはそのころすでに『個人心理学講義 生きることの科学』(一光社)や『子どもの教育』(アルテ)などのアドラーの著作や格的な評伝エドワード・ホフマン『アドラーの生涯』(金子書房)を精力的に翻訳紹介されており、『アドラー心理学入門』(ベストセラーズ)や『アドラーを読む 共同体感覚の諸相』(アルテ)などのご著書もあって、アドラー心理学者として知られていました。 けれども、岸見さんとお話をしてみると、自分はギリシア哲学の研究者で、アドラー心理学に取り組んだのも、プラトン哲学への関心からウィーンのソクラテスと呼ばれたアドラーに注目したのだということでした。 拠地ギリシア哲学、現住所アドラー心理学という、この風変わりな知識人に興味をひかれた小社がいろいろお尋ねしているうちに、ギリシア哲学研究の大家・故藤澤令夫氏に師事しただけではな

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  • プラトン『ティマイオス/クリティアス』新訳刊行 - 白澤社ブログ

    白澤社ではこのたびプラトン著/岸見一郎訳『ティマイオス/クリティアス』を刊行いたしました。 秋の夜長に、時おり星空を仰ぎながら読むのに最適のです。古代ギリシアの叡智が語る壮大な自然哲学をご堪能ください。 新刊『ティマイオス/クリティアス』概要 [書 名]ティマイオス/クリティアス [著 者]プラトン/[訳者]岸見一郎 [体 裁]四六判上製、224頁 [定 価]2,200円+税 [ISBN] 978-4-7684-7959-9 C0010 \2200E 内容紹介 宇宙創造から人類の誕生までを物語る壮大な『ティマイオス』は、プラトンの著作中、もっとも広く長く読み継がれてきた。西洋思想史におけるその影響は甚大であり、現代でもなお西田幾多郎、ホワイトヘッド、ヴェイユからクリステヴァ、デリダに至るまで刺激を与え続けている。 書はこの謎と魅力に富んだ宇宙論に、アトランティス伝説で有名な未完の続編『

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  • 江戸狂歌研究会編『化け物で楽しむ江戸狂歌――『狂歌百鬼夜狂』を読む』 - 白澤社ブログ

    『皿屋敷』を置いてくださっている明屋書店中野ブロードウェイ店さんにご挨拶にうかがいました。 こちらのサブカル書コーナーには妖怪・オカルト関連がぎっしり。 担当者さんの趣味のよさ、というか、すごさ(?)がうかがえます。 そのなかから見つけた面白そうなが、笠間書院さんから出ている江戸狂歌研究会編『化け物で楽しむ江戸狂歌――『狂歌百鬼夜狂』を読む』。 これは面白いで、思わず仕事の手を止めて読みふけってしまいました。 版元・笠間書院さんのブログの紹介ページはこちら↓ http://kasamashoin.jp/2014/09/post_3019.html 上記ブログは、同書に掲載されている狂歌百首を全部載せているという太っ腹! 勝手に紹介させてもらいます。 時は天明五年十月、江戸出版界の大物、蔦屋重三郎の企画で催された狂歌会。 招かれたのは四方赤良(大田南畝)を筆頭に、平秩東作、唐来参和、宿

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  • 『皿屋敷』刊行記念イベント:於・東京堂書店 - 白澤社ブログ

    前回お知らせしました通り、小社では「江戸怪談を読む」シリーズ『皿屋敷――幽霊お菊と皿と井戸』を刊行いたしました。 同書の刊行を記念して、来る7月30日、神田神保町の東京堂書店さんのホールで「怪談の夕べ「講談で聞く皿屋敷」」を催します。 和装でご来場の方、先着九名様に限り入場料無料という(小社にしては)太っ腹な特典もございますので、万障お繰り合わせのうえ、ふるってご参加ください。 詳しくは東京堂書店さんのサイトをご覧ください。 http://www.tokyodoshoten.co.jp/blog/?p=8653 以下、上掲の東京堂書店さんのサイトより抜粋。↓ 夏といえば怪談、そして日で最もポピュラーな怪談といえば、一まーい、二まーいの声でおなじみの皿屋敷怪談。 今宵は、『皿屋敷──幽霊お菊と皿と井戸』(白澤社)刊行を記念して、同書に収録されている馬場文耕『皿屋敷弁疑録』をルーツとする講談

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  • 6.13岡野八代VS高橋哲哉(於・同志社大学) - 白澤社ブログ

    今週末の6/13土曜日、同志社大学にて、京都96条の会主催のイベント「第九回 憲法サロン」が開催されます。 小社刊『憲法のポリティカ』の共著者、岡野八代さんと高橋哲哉さんのリターンマッチです。 詳細は京都96条の会のサイトをご覧ください。↓ http://kyoto.96jo.net/?p=957 ゲストに高橋哲哉さんをお招きする、当会の第九回憲法サロン。開催まで、あと一週間となりました。 当会代表の岡野との共著『憲法のポリティカ―哲学者と政治学者の対話』(リンク先は、白澤社のブログ内にある当該書籍の紹介記事)の内容と重なる部分がありつつも、参加される市民のみなさまも交えて、より臨場感あふれる対談にしていきたいと思っております。 ぜひご参加、ご協力下さい。 お待ちしております。 プログラムを見ますと、質疑応答に十分な時間を割いているようです。 『憲法のポリティカ』でなおも語り尽くせなかった

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  • センター試験に出ました - 白澤社ブログ

    先日、大学入試センターさんから厚めの封筒が届きました。 白澤社のメンバーにとって大学入試はもうン十年前の遠い思い出。 はてさて何でしょう?と封筒を開けてみると、公民の問題冊子とお手紙が入っていました。 なんと、小社刊『愛の労働あるいは依存とケアの正義論』(E・キテイ著、牟田和恵・岡野八代監訳)が、平成二十七年度大学入学者選抜大学入試センター試験(追試験)の問題に使われていたというのです。 倫理の問4でした。 次の文章は、育児や介護などの営みを「依存者を世話する仕事」と呼んだ哲学者エヴァ・フェダー・キテイが、女性が直面する不平等について考察したものである。この文章を読み、ここから読み取れる内容として最も適切なものを、下の1-4のうちから一つ選べ。 このような問題で、『愛の労働あるいは依存とケアの正義論』より第2章「脆弱性と依存関係の道徳」から引用がありました。 キテイ『愛の労働…』は、分厚い

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  • 長谷川研究員!東京新聞に登場 - 白澤社ブログ

    昨夕は上野で新企画の打ち合わせ。 そのままお花見に繰り出してもよかったのですが、駅前からすでにすごい人出なのを見て、人の波をかきわけていく気になれずに帰ってきました。 さて、もう先々週のことになってしまいましたが、3月19日の朝、新聞を広げるとそこに見知った方のお名前が! 東京新聞の名物コーナー「こちら特報部」に、小社刊『「皇国史観」という問題』の著者、長谷川亮一さんが登場しているではありませんか。 「八紘一宇国会質問」と題された記事(篠ケ瀬祐司、林啓太)に、長谷川さんがコメントを寄せていたのです。 該当箇所を抜粋します(一部省略)。 日書紀を基に「八紘一宇」を造語したのは日蓮宗系の宗教家、田中智学(一八六一〜一九三九年)とされる。一九一三年、自身が主宰する信仰団体の機関紙に記した。 千葉大大学院の長谷川亮一特別研究員(日近現代史)は「田中は日蓮宗の教義を独自解釈し、(〇四〜〇五年の)

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  • 高橋哲哉・岡野八代『憲法のポリティカ』刊行 - 白澤社ブログ

    このたび高橋哲哉・岡野八代共著『憲法のポリティカ――哲学者と政治学者の対話』を刊行しました。 いつのまにかつくられた改憲への流れ。この流れは日社会をどこへ運んでいくのでしょうか? 批判的知識人として広く知られている哲学者・高橋哲哉氏と、京都96条の会代表として精力的に活動している気鋭の政治学者・岡野八代氏とが、法律論とは違う角度から改憲問題とは何かを縦横に語りあった一冊です。 今週末あたりから主要書店で発売されます。 概要 書 名:憲法のポリティカ 副 題:哲学者と政治学者の対話 著 者:高橋哲哉(たかはしてつや)・岡野八代(おかのやよ) 体 裁:四六判並製、256頁 定価:体価格2200円+税 [ISBN]978-4-7684-7958-2 内容 戦後七〇年の節目の年に、日社会に民主主義と平和主義の種を植えてきた平和憲法を廃棄しようとする企てが現実化しつつある。 「当に異常な事態

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  • 市野川容孝・渋谷望編著『労働と思想』堀之内出版 - 白澤社ブログ

    最近、新しい思想誌『nyx』(ニュクス)を始められて注目を浴びている堀之内出版さんから出た充実した一冊です。 なんといっても便利。22人の思想家の労働観がコンパクトにまとめられているので、読む事典みたいにして使えます。人文書の編集を仕事にしていると、こういう使えるというのは当にありがたいですね。 明日はヴァレンタイン・デイ、人文書の編集者に贈るときっと喜ばれる一冊です。 各項目ごとに紹介していくことは難しいので、帯表4にある解説を転載します。 『POSSE』の人気連載がついに書籍化。著名な人物から専門分野で活躍の人物まで多彩な顔触れがそろった面白さ、また「労働」に関してだけではなく、思想家それぞれの思想の概観についてのわかりやすい紹介は、初学者が入門書としても読むことができる。そうした読みやすさの一方で、各思想家の研究者による最新の研究内容を反映した論点や、それぞれが独立した論考であり

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