2024年のGWは4月27日(土)~29日(月・昭和の日)の前半3連休と、5月3日(金・憲法記念日)、4日(みどりの日)、5日(こどもの日)、6日(月・振り替え休日)の後半4連休となってます。 4月には「デ・キリコ展」(
Science/Speculative Fiction & Fantasy, Horror, Mystery Ghost in the Corn Crib and other stories,2022(井上央編訳) カバーイラスト:unpis カバーデザイン:川名潤 全編初訳作品で編まれた、編者オリジナルのラファティ短編集である。「ボルヘスにあやかって『ラファティの伝奇集』と題したい」(編訳者あとがき)とする幻想性の強い内容だ。編訳者は古くからのラファティ研究家で、これまで『子供たちの午後』『蛇の卵』などを青心社から出してきたが、本書は(旧シリーズを含めて)初の新☆ハヤカワ・SF・シリーズ版になる。既存作品のベスト選だったハヤカワ文庫SFの《ラファティ・ベスト・コレクション》と対を成す作品集だろう。 とうもろこし倉の幽霊(1957)老犬だけにしか見えない幽霊が、とうもろこし倉に出るらしい。
『とうもろこし倉の幽霊 (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)』R A ラファティ,井上 央,unpis,井上 央 早川書房 画像(1枚) 編者であり訳者でもある井上央さんは、SF紹介においてはラファティ一筋に打ちこんできた専門家だ。わたしは崇敬の念をこめ、ひそかにラファティ聖者と呼んでいる。 本書の巻頭を飾るのは、表題作「とうもろこし倉の幽霊」。爺さん犬のシェップが倉に近づかないのは、そこで幽霊を見たことがあるからだ。そんなあやふやな怪談からはじまるフォークロアである。アメリカ中部の片田舎の懐かしい日常(ラファティの原風景のひとつ)のなかに、噛みあっているのかいないのかよくわからない会話がつづき、ユーモアと不穏がくるくると舞う。 「下に隠れたあの人」は、人体消失マジックを売り物にする魔術師ザンベジの物語。あるステージで、思いもよらぬハプニングが起きる。助手であるヴェロニカを消失させ、しかるのち
You’ve never heard of him, but your favorite writers have, and his mad-drunk prose will knock you sideways. Ask your nerdiest friends if they’ve ever encountered a Raphael Aloysius Lafferty in their cosmic travels. They haven’t, and a name like that sticks with a person.Illustration: Sam Whitney; Getty Images
はじめまして。2021年2月1日よりウェブマガジン「考える人」の編集長をつとめることになりました、金寿煥と申します。いつもサイトにお立ち寄りいただきありがとうございます。 「考える人」との縁は、2002年の雑誌創刊まで遡ります。その前年、入社以来所属していた写真週刊誌が休刊となり、社内における進路があやふやとなっていた私は、2002年1月に部署異動を命じられ、創刊スタッフとして「考える人」の編集に携わることになりました。とはいえ、まだまだ駆け出しの入社3年目。「考える」どころか、右も左もわかりません。慌ただしく立ち働く諸先輩方の邪魔にならぬよう、ただただ気配を殺していました。 どうして自分が「考える人」なんだろう――。 手持ち無沙汰であった以上に、居心地の悪さを感じたのは、「考える人」というその“屋号”です。口はばったいというか、柄じゃないというか。どう見ても「1勝9敗」で名前負け。そんな
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