メモリー編8回目はメインメモリーから外れて、「GDDR」について解説しよう。GDDRは「Graphics DDR」の略で、ようするにグラフィック専用のメモリーである。 理屈では速いデュアルポートのVRAM 採用事例は伸び悩む もともとグラフィック専用メモリーでは、「デュアルポートDRAM」を「VRAM」と称して利用することが多かった。デュアルポートDRAMには色々な種類があるのだが、VRAMとして使われたのは図1のようなものだ。 左は従来のDRAMで、右がSerial OutがついたVRAMである。通常のDRAMを使ってグラフィックスカードを構成する場合、画面の描画と画面出力(画面リフレッシュ)を、ひとつのDRAMインターフェース(I/F)でまとめて行なわねばならない。図2の左側がこれで、描画(赤線)と画面リフレッシュ出力(青線)が同一のDRAM I/Fを経由している。そのためグラフィック