前編ではソフトバンクの次世代インフラ導入計画が流動的な理由を解説したが、この中編では(1)700/900MHz帯の取得、(2)2GHz帯へのLTE導入という2つのファクターを除外したうえで、同社のインフラ整備の「基本プラン」を見ていく。この2つをひとまず考慮の外におくと、次世代インフラ計画の骨格が非常にシンプルに浮かび上がるからだ。 [2010年~]1.5GHz帯へのHSPA導入 2009年に総務省が公表した資料には、ソフトバンクが次世代システムとして1.5GHz帯にHSPAの発展システムとなるDC-HSDPAを導入する計画が記されている。これは、(1)まず新規割り当ての1.5GHz帯10MHz幅に、現行のW-CDMA/HSPAを導入して当座のトラフィック対策に利用、(2)さらにこれを下り最大42Mbpsの高速データ通信が実現できるDC-HSDPAに進化させるという2つのステップを踏むもの