婿入りした中埜氏の壮絶な体験を記した前編『大手食品メーカー「ミツカン」の「婿養子」が絶望…義父母に“種馬”にされた挙句、子どもと仕事を奪われた「衝撃の所業」』の続きである。 子供が生まれれば終わり 結婚前、大輔氏は義父母から3つの条件を飲まされていた。前職でのキャリアを捨てミツカンに入社すること、中埜姓にすること、そして妻の財産に対する遺留分放棄(配偶者が死亡した場合に財産を受け取れる権利の放棄)に合意すること。 その代わり、近い将来ミツカンの役員として十分な報酬を約束するという合意も含んだ書類に署名していた。にもかかわらず、3ヵ月以内に転職せよと命じるとは、とんだ掌返しである。 「思い返せば、妻のお腹の子が男児だとわかった頃から、義父母の僕に対する態度が急変しました。義母は『子供さえ生まれれば(大輔氏の)仕事は終わり』と発言したことも後に判明しました」 玉の輿ならぬ「逆玉」として大輔氏の