「昔はよかった」なんて、懐古主義のおじさんのような言葉だけは発したくなかったが、クルマに関しては、たしかに昔はよかった面がある……。改めて振り返ってみよう。 世界相場は1億円! 誰もが憧れた日本の名車 1)昔のクルマは軽かった クルマは慣性の法則に支配されて動いているので、車重が軽いほど運動性能はいい。1980年代までは、1トンを切るライトウエイトなスポーツカーがたくさんあって、FC3S(マツダRX-7)でも1.2トンぐらいだった。軽いクルマは、「走る、止まる、曲がる」といった基本性能が全方面で有利なので、パワーはなくても楽しく走れたし、年数が経っても走りの“艶”がなくならない。 2)昔のスポーツカーは安かった 古いスポーツカーは、大衆車のシャシーにちょっと元気のいいエンジンを積んだだけというクルマが多かったので、車両価格が安価でタマ数が多かった。代表的なのが、トヨタ・カローラにDOHCエ