2005年、我が国の死亡率がついに出生率を上回ったことが大きく報じられました。出生率の低下は以前から社会問題になっていましたが、いよいよこれで日本も大人口減の時代に突入したことになります。 「皮肉なことに」というべきか、人口減と反比例するかのように企業の新卒採用は大きく増えました。ムード的ではあるものの景気も上向きになり、大企業の中にはバブル期と同等の新卒採用を実施したところもあります。翻って我々中小企業は、優秀な人材がなかなか採れない事態に陥っています。 いかに優秀な新卒社員でも、そのままでは戦力になりません。必ず教育が必要です。多くの会社は、新卒社員を正式入社の4月1日から鍛える。だから辞めてしまう。 わたしも、かつては同じ失敗をしました。我が社が初めて新卒社員を採用したときのことです。4月1日から1カ月、10数人の新人にみっちりと社内教育をして、武蔵野イズムを教え込んだ。