独立行政法人中小企業基盤整備機構（以下では機構で記述）は、小規模企業共済の契約者が支払った掛金を、国債、地方債、政府保証債などで運用しておりますが、こういった運用を通じて機構が得られる見込みの利率を「予定利率」と言います。 注：運用資産の詳しい構成比を知りたい方は、機構のホームページの中にある、「小規模企業共済資産運用の基本方針」をご確認下さい。 この予定利率は平成２４年（２０１２年）現在、１.０％となっておりますが、これまでは下記のように推移して来ました。 ・平成８年４月～それまでの「６.６％」から「４.０％」に変更 ・平成１２年４月～「４.０％」から「２.５％」に変更 ・平成１６年４月～「２.５％」から「１.０％」に変更 つまり平成１６年４月に変更されてから現在まで、同じ利率で推移しておりますが、この小規模企業共済の予定利率の特徴について、他の制度と比較しながら解説してみたいと思います

平成２３年（２０１１年）の１２月２８日に、厚生労働相の諮問機関である労働政策審議会は、６０歳で定年に達した人の中から継続雇用する人を選別できる基準制度を廃止し、希望者全員の６５歳までの雇用確保を企業に義務付けるべきだとの、報告書をまとめました。 この報告書を受け厚生労働省は、高年齢者雇用安定法の改正案を平成２４年（２０１２年）の通常国会に提出し、平成２５年（２０１３年）４月からの施行を目指す事になりました。 厚生年金保険に加入している男性、または共済組合に加入している男性と女性で、昭和２８年４月２日～昭和３０年４月１日に生まれた方は、年金の支給開始年齢が６１歳からになります。 そして昭和２８年４月２日に生まれた方が６０歳になるのは、平成２５年（２０１３年）になりますが、この年まで定年の年齢が６０歳になっており退職してしまいますと、６１歳になり年金が支給されるまで無収入になってしまいます。

遺族（補償）給付とは労働者が業務災害、または通勤災害により死亡（業務災害または通勤災害による傷病に起因する死亡を含む）した場合に支給される給付で、受給資格の有無により年金給付と一時金給付に分かれます。 今回は年金給付について解説しますが、この年金給付には業務災害の場合に支給される「遺族補償年金」と、通勤災害の場合に支給される「遺族年金」があります。 注：以下で遺族補償年金と遺族年金をどちらも示す時は、遺族（補償）年金と表記します。 なお遺族（補償）給付を受給できる場合には年金でも一時金でも、社会復帰促進等事業から特別支給金が支給されますので、これらも忘れずに請求しておきましょう。 （１）遺族の範囲と受給権者の順位 労働者の死亡当時その収入によって生計を維持していた下記の者（受給資格者と言います）のうち、最先順位にある者が遺族（補償）年金の受給権者となります。 ・第１順位 妻（内縁関係を含む

１月３日のブログでは小規模企業共済から支給される共済金等と、税金の関係について解説しましたが、今回は中小企業基盤整備機構（以下では機構で記述）に納付した掛金と、税金の関係について解説したいと思います。 所得税を計算する時の式は、「収入－経費＝所得－所得控除＝課税所得×税率＝所得税」になりますが、経費の部分は会社員の場合には給与所得控除となり、年金生活者の場合には公的年金等控除になります。 機構に納付した掛金は所得控除の一種である、小規模企業共済等掛金控除となり所得から控除できますが、要するに配偶者控除や扶養控除と同じ取扱いになります。 所得控除として所得から控除できるのは、その年に納付期限が到来している掛金で、その年に実際に納付したものになりますが、前納期間が１年以内の前納掛金についても、その全額を納付した年の分の小規模企業共済等掛金控除として、所得から控除する事ができます。 例えば４月に

現在日本人の死亡原因のトップはガン（悪性新生物）になりますが、４０歳を境にして死亡率は上がってくるようです。 ガン保険とはガンだけを保障対象とする保険ですが、ガンだけを保障対象としているため医療保険と比べて、保険料は安めに設定されております。 ただ逆に言えばガン以外の病気になり死亡すれば、掛け捨てになってしまいますので、まずは医療保険への加入を優先して、その後に資金面で余裕があったら、医療保険の上乗せとしてガン保険に加入すれば良いと、個人的には考えております。 ガン保険は医療保険と同じように「終身型」と「定期型」がありますが、親族にガン患者がおり遺伝の影響を心配してしまい、若いうちからガンに備えておきたいと思う方は「終身型」、子供が高校や大学を卒業するまでなど、期間限定の保障が必要な方は「定期型」をご検討下さい。 ただ加齢と共にガンの罹患率は高くなりますので、一般的には「終身型」の方が優先

厚生労働省は１４日の労働政策審議会（厚労相の諮問機関）の部会で、１３年度から希望者全員を６５歳まで再雇用するよう企業に義務づける方針を明らかにした。厚生年金の支給開始年齢（６０歳、報酬比例部分）は１３年度に６１歳へ引き上げられる一方、６０歳の定年後、希望者全員を再雇用している企業は半数にも満たず、このままでは賃金も年金もない「空白期間」が生じるためだ。同省は来年の通常国会に高年齢者雇用安定法（高齢法）改正案を提出することを目指している。 ６０歳だった厚生年金の定額部分の支給開始年齢は、０１年度から段階的に引き上げられており、男性は１３年度に６５歳支給となる。男性は報酬比例部分も１３年度から３年ごとに１歳ずつ上がり、２５年度に６５歳支給となる。 支給開始年齢の引き上げに伴い、政府は０６年、６５歳まで働けるようにするため、企業に（１）定年年齢の引き上げ（２）継続雇用制度の導入（３）定年制廃止－

小規模企業共済は個人事業主、その共同経営者、会社などの役員のための制度ですが、共済金等が支払われる「共済事由」と、それに対応する「共済金」は以下のようになります。 ・Ａ共済事由→共済金Ａ ・Ｂ共済事由→共済金Ｂ ・準共済事由→準共済金 ・解約事由→解約手当金 今回のブログでは会社などの役員に対する、各共済事由について解説したいと思います。 （１）Ａ共済事由 ・会社などが解散した場合 会社などの解散には総社員の同意、または株主総会の決議による任意解散のほか、合併、破産または裁判所の解散命令による解散も含みます。 合併の場合につきましては、新設合併の時には合併前の会社のいずれとも、吸収合併の時には吸収された会社の、解散があったものと解されます。 また会社の事業の全部が他に譲渡された場合、すなわち営業の全部譲渡の場合には、これによって営業譲渡した会社は当然に解散する事なく、役員もその地位を退く事

労災保険の指定病院等変更届とは業務災害や通勤災害により、労災指定の診療所、病院、整骨院（以下では指定病院等で記述）で治療を受けている被災労働者が、現在治療を受けている指定病院等を変更する時に提出する書類です。 この手続きは業務災害の場合には「指定病院等変更届（様式第６号）」を使いますが、通勤災害の場合には「指定病院等変更届（様式第１６号の４）」を使います。 提出先は労働基準監督署ではなく、現在治療を受けている指定病院等に提出しますが、この指定病院等変更届には控えがありませんので、もし控えが必要なら事前にコピーを取っておく事をおすすめします。 書類の記入自体はそれ程難しくありませんが、いくつか注意点を書いてみますと、変更前と変更後の指定病院等の名称・所在地は、必ず正確に記入します。 また書類の中央部には事業主の証明欄がありますので、現在勤務している会社にお願いして記入してもらいますが、離職後

小規模企業共済は個人事業主、その共同経営者、会社などの役員のための制度ですが、共済金等が支払われる「共済事由」と、それに対応する「共済金」は以下のようになります。 ・Ａ共済事由→共済金Ａ ・Ｂ共済事由→共済金Ｂ ・準共済事由→準共済金 ・解約事由→解約手当金 今回のブログでは共同経営者に対する、各共済事由について解説したいと思います。 （１）Ａ共済事由 ・個人事業主の廃業に伴い、共同経営者を退任した場合 ・個人事業主が事業の全部を譲渡したことに伴い、共同経営者を退任した場合 ・病気や怪我により、共同経営者を退任した場合 ・共同経営者が死亡した場合 この場合は共同経営者の遺族に、共済金Ａが支払われます。 ・個人事業主が配偶者または子供に事業の全部を譲渡したことに伴い、共同経営者が配偶者または子供にその地位を譲渡した場合（共同経営者の地位の譲渡） （２）Ｂ共済事由 ６５歳以上で１８０ヶ月（１５

SEO、SEM、集客のための施策として外せないブログのPing送信。Ping送信先が正常に利用できるかどうかのチェックにお使いください。Ping送信先エラー・チェッカー 公開 : 2009年9月18日 20:58, 最終更新 : 2009年11月 5日 07:41 トラックバック(0)  コメント(0)   SEO、SEM、集客のための施策として外せないブログのPing送信。Ping送信先が正常に利用できるかどうかのチェックにお使いください。 入力欄にPing送信先のURLを入力し"SEARCH"を押せば"OK"か"ERROR"の判定が出されます。"OK"ならPingは正常に送れます。"ERROR"の場合は何らかの原因で正常にPingが送信できません。配布元CGI+Flash配布ページPING送信先チェッカーPing正常送信確認済みリスト最終確認 : 2009/11/5http://rpc

小規模企業共済は個人事業主、その共同経営者、会社などの役員のための制度ですが、共済金等が支払われる「共済事由」と、それに対応する「共済金」は以下のようになります。 ・Ａ共済事由→共済金Ａ ・Ｂ共済事由→共済金Ｂ ・準共済事由→準共済金 ・解約事由→解約手当金 今回のブログでは個人事業主に対する、各共済事由について解説したいと思います。 （１）Ａ共済事由 ・個人事業を廃業した場合 個人事業の廃業とは、これまでの事業活動をとりやめる事で老齢、人手不足、経営不振などで事業をやめた時は、いずれも個人事業の廃業となります。 しかし区画整理、道路工事などで立退きを余儀なくされ、長期休業する場合は、一定期間休業ののち、新しい場所で再び事業を行う事が多く、Ａ共済事由とはなりません。 また事業所を遠方へ移転する場合も、それだけではＡ共済事由とはなりません。 ・配偶者や子供以外の第三者に個人事業の全部を譲渡し

健康保険にも移送費という給付がありますが、保険者（健康保険組合、協会けんぽなど）が、次のいずれにも該当すると認めた場合に限り支給されます。 ・移送の目的である療養が、保険診察として適切であること ・患者が療養の原因である病気やケガにより、移動が困難であること ・移送が緊急を要し、またはその他のやむを得ない事情があること これを見ていただくとわかるように、非常に緊急性が高い場合のみに支給される給付である事がわかります。 一方１２月１９日のブログで紹介した、労災保険の療養（補償）給付から支給される移送費は、日常的な通院にも支給されますが、具体的には以下のような場合に支給されます。 （１）災害現場等から医療機関への移送 災害現場等からの移送だけなく、入院の必要が生じて自宅等から医療機関に移送するケースでも、支給される場合があります。 （２）転医等に伴う移送 ・労働基準監督署長の勧告による転医（転

小規模企業共済から支給される共済金の計算方法は、以下のようになりますが、掛金納付月数が６ヶ月未満である場合には支給事由が生じても、共済金は支給されません。 注：共済金とはＡ共済事由で支給される「共済金Ａ」と、Ｂ共済事由で支給される「共済金Ｂ」を示しております。 共済金の金額＝基本共済金＋付加共済金 「基本共済金」とは掛金月額、掛金納付月数に応じて、共済事由（Ａ共済事由、Ｂ共済事由）ごとに、小規模企業共済法施行令（政令）の別表において規定される金額です。 「付加共済金」とは毎年度の運用収入等に応じて、経済産業大臣が毎年度定める率により算定される金額ですが、付加共済金の制度が平成８年に導入されてから平成２２年になるまで、経済産業大臣が毎年度定める率はずっとゼロなので、今回は付加共済金の解説を省略して話を進めます。 ■基本共済金の計算方法 【掛金納付月数が３６ヶ月未満の場合】 共済事由が生じた時