スウェーデンのアーティスト、シモン・ストーレンハーグはディストピアをテーマにした多くの作品を制作している。 『ディストピア』(dystopian)とはギリシャ起源のものであり、直訳すると『悪い場所』である。ユートピアと真逆の世界である。 汚染されたエネルギーへの依存、核戦争などの脅威を意識し続けなければ、100年後の地球はこの絵のように荒廃した世界になるだろう。そういったディストピアの着想と、SFファンタジーの世界を組み合わせたシモン・ストーレンハーグの作品は退廃的ながら、どこかユーモラスな部分を併せ持っている。それがある意味救いとなっているのかもしれない。