励ましの言葉もNG? 夫との死別で「遺族外来」受診する妻たち〈週刊朝日〉 dot. 5月20日(火)7時19分配信 愛する人との死別は、誰もがいつか直面する、ありふれた経験かもしれない。だが、それは「人生最大のストレス」とも言われる。 「死別後は、うつ病の発症率や自殺率が大幅に上昇するなどデータにも表れています」 そう指摘するのは、埼玉医科大学国際医療センターで「遺族外来」を担当している大西秀樹教授(精神科)だ。遺族の感情は、死別直後の強いショックから怒り、悲しみ、抑うつ感へと変化する。これはごく自然な反応で、たいてい半年から1年ほどかけ、薄紙をはぐように故人のいない人生に適応できるようになる。 だが、落ち込みが強かったり長引いたりする場合もあり、「遺族外来」を受診する患者の多くが、こうした人たちだ。治療は「支持的精神療法」と言われるカウンセリングが中心。大西教授は話を聞くことに徹し