ますます深まる風刺漫画問題における欧州圏とイスラム圏の対立。双方に漂う「不寛容さ」の根源とは何か。さらには、靖国参拝問題、滋賀県の幼稚園児殺害事件、臨界点を超えた地球温暖化問題、各種映画祭の話題等、Web版の最終回も多様なネタを多彩に語り尽くす! ●風刺漫画問題の裏表 前回の本誌版でもちょっと触れたデンマーク紙「ユランズ・ポステン」によるムハンマドの風刺漫画問題だけど、原則と現実を分けて考える必要があるにせよ、原則としては表現の自由が優先するんで風刺はOKだと思うよ。 そりゃそうだよね。 ヨーロッパは血みどろの宗教戦争のあげく宗教的権威を茶化し合うことで世俗化・近代化に成功した。それは近代化一般の不可欠の条件だから。 ただ、この件に関しては、イスラムのほうもイントレランス(不寛容)だし、ヨーロッパの白人のほうもイントレランスなのが問題なんだな。 面白いのは、アメリカみたいに宗教右翼が強