■ 日記予定、Nyzillaの進捗 「Winny作者事件二審無罪判決で今後どうなるか」といったエントリを書かなくてはと思っていたが、まだ書いていない。書きたいのは次の点など。 判決を伝える新聞各紙の論調がもたらしかねない今後への悪影響。 朝日新聞10月8日夕刊大阪3版掲載の安田直氏の有識者コメントに見る典型的な害。 私の新聞コメントについて。 金子氏の発言内容が以前から変わってきている件。 (金子氏発言に依拠すると)私たち(利用者、開発者)はどうするべきなのか。 金子氏に望むこと。 高裁の判決理由についての考察(判決要旨を基にして)。 ところで、開発中の「Nyzilla」は、かなり開発が進み、残すところあと1つを実装すれば、機能的には完成といったところとなった。 最初の接続時には注意書きが出る。*1 このプログラムは、いわゆる「クローラ」ではなく、アドレスバーの「接続先」に入力されたホスト
(LucidChartというウェブサービスで作図しました^^*1 日本語が出力できなかったので、スクリーンショットを撮らせてもらいました。) 「おおやにき」の説明に違和感 大屋雄裕先生が自身のブログにWinny事件二審判決の感想を載せてくださったのですが、わからないところがあります。以下の記述です。(中略)この場合、一審と二審の判断が分かれた理由は主に、Winnyという製品が価値中立的なのかどうかという事実認定の問題に還元されることになるわけだ。( Winny事件二審判決 - おおやにき より引用) これは本当にそうでしょうか?記事全体を見ても、"二審判決はWinnyを価値中立の製品だと判断したが、一審判決はそう判断しておらず、この事実認定の違いが、一審と二審の判断が分かれた主な理由だ" という風に書かれているように読めます(誤読していたらごめんなさい)。しかし、判決要旨等を読むと、一審・
■ Winnyの利用形態を視覚化してみた 3年前から稼働させているWinnyネットワーク観測システムで、観測したWinnyキーを記録している*1のだが、そのデータから利用者ひとりひとりがどんな行動をしているか、直感的に読み取れるよう視覚化を試みた。 これを行うためには、長期間にわたり同じ人が使っているノードを見つけ出すことが必要で、一般的には、IPアドレスが頻繁に変わってしまうので、単純には追跡できない*2のだが、今年のゴールデンウィークに観測システムを改良して以来、DNSの逆引きを自動化した関係で、固定のIPアドレスで(しかも固有のドメイン名に割り当てられたアドレスで)稼働させているノードが数十個見つかったので、それについて調べてみたところ、長期にわたって稼働し続けているものがいくつかみつかった。 図1は、2006年8月末から2009年4月末までの間に観測されたキーのうち、「〓.〓〓〓〓
■ Winny上の児童ポルノ流通を摘発することの困難性 前回の日記に対するはてなブックマークに、「ニコ動でいうところの釣り動画みたいな文化はないのだろうか?」というコメントがついていたが、近頃はWinnyがどういうものなのか全く知らない世代が出てきているようだ。最盛期から既に4、5年ほどが経過し、Winnyの家庭内使用が会社から禁止されるような世の中になった今、世代間情報格差が生じ始めているように思われる。 以下は前回の続きである。 ダウンロードの実態 では、Winnyでこういった児童ポルノファイルを取得しようとしている人はどのくらいいるだろうか。Winny互換プロトコルで接続を待ち受ける(だけで何も送信しない)プログラム「WinnyPot」を作成し、稼働させて調べてみた。 まず、従来から稼働させている、Winnyネットワーク巡回プログラム「WinnyWalker」に機能を追加し、接続先の
■ Winnyによる児童ポルノ流通の実態と児童ポルノ法改正の方向性 不可解な話 昨年あたりから、児童ポルノ法の見直しをめぐって、単純所持の処罰化を求める団体の発言や、それを援護する新聞のキャンペーン報道が活発になっていたわけだが、それを見ていてずっと疑問に思っていたことがある。「日本は児童ポルノ大国だから」と、規制強化の必要性を訴えるわけだけども、いつも、その根拠となる数字なり調査結果なりが示されることはなかった。そのため、違法化を嫌がる人達が、イタリアの児童保護団体がまとめた国際比較統計などを示して、日本の児童ポルノ掲載サイトの数は世界的に見て非常に少ないのであり、5年前に比べても大きく減少しているのだと、そもそも問題は存在しないかのように語ってきた。 しかし、それはどうだろう? 日本には、Winny*1という日本特有のP2P型ファイル共有ネットワークが定着してしまっている。児童ポルノを
■ 「poeny」の使用は禁止できるか 1月25日の日記で、「ある国立大学の事務系部局のものと思われるドメイン名のIPアドレスが、2006年からずっとWinnyネットワーク上に観測されている。これは何なのかと以前から気になっていた。」と書いた件、その後の調査で、それはWinnyではなく「poeny」であることが判明した。*1 2009-02-09.12:14:20 ***.jimu.********-u.ac.jp/133.**.**.***: Command 0: versionNumber=12710, versionString=Winny Ver2.0b1 (poeny) 「ポエニー(poeny)」とは、2006年初めに開発された、Winnyプロトコル互換のファイル共有ソフトであり、Winnyからいくつかの機能があえて削られたものである。 poenyのWinnyとは異なる主な点は次
■ ターゲット公共広告「AC4ny」を開始 先月25日の日記で書いた「行動ニーゲティング広告」のひとつとして、Winny利用者に向けたメッセージを表示する公共広告「AC4ny」を実験的に設置してみた。Winnyを使用中のIPアドレスからこの日記にアクセスした際に、図1のメッセージを表示する。 ただし、最大約2時間遅れで反映される*1ので、その間にIPアドレスが変わっていた場合、自分は使っていなくても、そのIPアドレスの前の使用者がWinnyを使っていた場合に、この広告が表示されることも起こり得る。また、ケーブルテレビ系ISPなど、NAT内からのアクセスになっている場合、自分は使っていなくても同じアドレスで誰かが使っていれば、この広告は表示される。 ざっと過去のアクセスログと突き合わせてみたところ、この日記の閲覧者のつこうてる率*2*3は、平常時で 1% 弱、特別に関心を呼んでいるケースで
まわりでWinnyの情報漏洩について何か対策は立てられないものかという話が上がっていたので、考えてみた。 刑法の世界だと、死にそうな奴を発見したところで、助けなくても、犯罪にはならないが、いったん助けて、それからやっぱり無理だと言って放置したら、遺棄罪や遺棄致死罪になる。これはいったん手を出したことで作為義務が生じるから。(下手に助けなければ他の人が助けてくれたかもしれないわけだから、手を出したことでかえって状況が悪化している。) それと同じように、Winnyをリバースエンジニアリングして、プロトコルやネットワークを研究して、それに対するセキュリティ対策ソフトや何らかの成果を公開しているセキュリティ研究者に対しては、もはやWinny作者と同様の作為義務があって(これを不思議に思うことがないよう、わざわざ上の例を示していることに思い至るべし)、ごく簡単にセキュリティ対策を講じることができるの
吉澤です。このサイトではIPv6やP2Pなどの通信技術から、SNSやナレッジマネジメントなどの理論まで、広い意味での「ネットワーク」に関する話題を扱っていたのですが、はてなブログに引っ越しました。 最新の記事は http://muziyoshiz.hatenablog.com/ でご覧ください。 RSSフィードは http://muziyoshiz.hatenablog.com/feed に手動で変更するか、 Feedly or Live Dwango Reader を使っている方は以下のボタンで変更ください。 ■[P2P]Winny裁判報告会に行ってきました LSE - NPO法人ソフトウェア技術者連盟 - Winny裁判報告会開催のご案内(2009年1月) http://lse.or.jp/?winny_report090104 今年の1月19日から大阪高裁での控訴審が始まるのを受けて
【後編】Winnyは世界レベルの技術,NGNは21世紀のキャプテンシステムだ インターネットイニシアティブ 代表取締役社長 鈴木 幸一氏 >>前編 3月からNTT東西がNGNの商用サービスを始める。どのように見ているか。 NGNは電話事業者の発想で,21世紀の“キャプテンシステム”(注:1984年に当時の電電公社が始めた文字と静止画による通信サービス)と呼べるものだ。電話とインターネットの“いいところ取り”を狙っているようだが,基盤技術の哲学が違う以上,うまくいくはずがない。 映像配信がNGNの目玉サービスの一つのようだが,インターネット経由のテレビ向け動画配信サービス「アクトビラ」と何が違うのか分からない。インターネットの帯域は結構広いし,映像のエンコード技術が進んでいる。テレビ映像の配信に必要な帯域は6Mビット/秒程度だ。 セキュリティなど現在指摘されている問題は,インターネットの中で
私のノード数観測ではそれも取っている。(観測密度が十分ではないが)1年半ほど分のgz圧縮で500Gバイト程度。まだ余裕 はてなブックマーク - HiromitsuTakagiのブックマーク というブクマコメントをいただいて、確かに容量的には可能かなと思いました。(密度も含めて) 履歴のために必要な最低量の情報は、たぶん、 IPアドレス (4bytes) ファイルのハッシュ値 (16bytes) 時間 (4bytes) の24bytesで、ノードは今どのくらい入るか分からないけど、多めに見積もって100万ノードとして、ログサイズ500GBは僕にも余裕な容量なので、 >perl -e "print 500 * 10**9 / 24 / 10**6" 20833.3333333333で、ノードが100万いて1ノードあたり平均20833のキャッシュファイルを持っていたとしても、現状の各ノードの保持
朝日新聞デジタル:どんなコンテンツをお探しですか? 朝日新聞デジタル:どんなコンテンツをお探しですか? このへんの話。 知人から「Winnyウィルスの作者逮捕」とのメールが来て、うおっーまじかよって思ったのが、昨日のことで、今日は、亜種100種類全部俺が作ったZEとか、『放流神』のトリップを使ってウィルスを撒いていたとか、いろいろと情報が出てきている。 個人的に気になったことは、 どうやって足がついた? ウィルス作成罪ってまだ成立していなかったんだー、へー ということで、1についての私の憶測は、 他の2人の逮捕者は普通に著作権侵害(アニメの新作を次々と流すことで知られていた) ウィルス作者は「放流神」と呼ばれる配信者のトリップ(識別用ID)を偽っていた ということから、著作権侵害の容疑で捕らえたところ、本人的にはウィルスばれた! と思って認めたんじゃないかな。 トリップの保有者特定について
少年漫画誌に掲載された漫画を、Winnyを使い権利者に無断でアップロードし著作権法違反で今年5月に逮捕されました。起訴されていた男性2人に対する判決が7月、京都地裁で相次いで言い渡され、いずれも懲役1年執行猶予3年(求刑懲役1年)の判決でした。このうち20日の判決について、朝日新聞の報道によると、裁判官は「『著作権者が制作にかけた費用や労力をないがしろにし、創作基盤を揺るがしかねないが、利欲性はない』と述べ」たとあります。私は、被害の実態から見て、この判決と特に求刑(判決は求刑をもとに言い渡されるためです)に不満を持っています。 確かにこの被告人は、漫画をアップロードしたことで、経済的な利益を得ておらず、その点を求刑と判決は考慮したようです。しかし、タダで配布されるからこそ、権利者の被害は甚大なのです。事実、この事件では漫画誌の発売日前にWinnyで漫画が「共有」されており、漫画誌の販売に
1 名前: お世話係(静岡県) 投稿日:2007/06/13(水) 12:11:40 ID:DEMntkqt0 ?PLT パソコンからデータ1万件流出=ウィニー通じ、警察情報も−警視庁 警視庁北沢署地域課の巡査長(26)の個人パソコンから、警察情報を含む約1万件分のデータがインターネットに流出した疑いがあることが13日、分かった。警視庁は詳しい経緯やデータの中身を調べている。 調べによると、流出データは同署地域課巡査長の個人パソコンから、ファイル交換ソフト「ウィニー」を通じてネットに流出したとみられる。 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070613-00000067-jij-soci 新聞報道などによれば、12日にネット上の掲示板に警察情報が流出しているとの書き込みが あったことから、調査を進めた結果、流出を確認。巡査長の私物PCにWi
ヤマト運輸がWinnyに流失した個人情報を完全に削除出来たらしい :様々なニュースを適当に貼っていくブログサイト。無駄な感想つき。 1: ほうとう屋(東京都) 2007/03/25(日) 01:34:22 ID:+98PnhvG0● 【ヤマト運輸】ファイル交換ソフト「Winny」による個人情報流出について [03/23] >パソコンから流出させたデータは、既にネットワーク上から削除しております。 無理だろ ソース:http://www.yamato-hd.co.jp/news/info_070323.html 4 名前: 神(長屋)[] 投稿日:2007/03/25(日) 01:34:52 ID:IM25TgZv0 ネットワーク上だろ。プリントアウト 6 名前: マジシャン(catv?)[sage] 投稿日:2007/03/25(日) 01:35:17 ID:3bMHnumr0
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