都内の総合病院に勤めていた産婦人科の男性研修医(当時30代)の自殺が、過労自殺だったと労災認定された。品川労基署が7月31日付で認定した。遺族の代理人・川人博弁護士が8月9日、厚生労働省で記者会見し明らかにした。 川人弁護士は「あまりの長時間労働で疲弊しきった、その中での自殺と理解しています」と指摘。「二度と繰り返されぬよう、労務管理の抜本的改善を求める」と訴えた。 経緯遺族側によると、男性は2010年に医師免許を取り、2013年4月からこの病院で研修医として働きはじめた。 仕事内容は、産婦人科病棟での分娩や処置、手術などを中心に、当直やさまざまな書類作成、症例検討、カンファレンスへの出席もこなしていた。 男性は「休日もほとんどなく、労働時間も極めて長い」(川人弁護士)勤務を続けた結果、2015年7月12日(日曜日)、職場に姿を現さず失踪。同日午後に自殺した。遺書はなかったという。 川人弁