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ブックマーク / natgeo.nikkeibp.co.jp (72)

  • トキソプラズマが人の脳を操る仕組み

    トキソプラズマ症を引き起こす寄生虫トキソプラズマ(緑色)をとらえた透過型電子顕微鏡(TEM)の着色写真。 Image from Moredun Scientific Ltd./Science Source/Photo Researchers チェコの進化生物学者ヤロスラフ・フレグル(Jaroslav Flegr)氏は、大胆な主張によってここ1年ほどメディアの注目を集めている。トキソプラズマというありふれた寄生虫が、われわれの脳を“コントロール”しているというのだ。 トキソプラズマは通常はネコに寄生する。巧みな戦略をとることで知られ、ネコからネコへ感染するのにネズミを媒介とし、寄生したネズミの行動を変化させてネコにべられやすくすることで新たな宿主に乗り移る。 ネコにべられやすくするため、トキソプラズマがネズミに引き起こす行動の変化は、反応時間が遅くなる、無気力になる、危険を恐れなくなると

    トキソプラズマが人の脳を操る仕組み
  • ストローはこうして世界を席巻した、その短い歴史

    香港の店で販売されるプラスチック製ストロー。(PHOTOGRAPH BY ANTHONY WALLACE, AFP, GETTY) 2018年7月1日、米ワシントン州のシアトルがプラスチック製ストローの使用を禁止した。 シアトルだけではない。大手コーヒーチェーンのスターバックスは2020年までにプラスチック製ストローの提供を徐々に減らしていく計画で、マクドナルドも英国とアイルランドの店舗でプラスチック製ストローを禁止すると発表した。他にもフードサービス会社や航空会社が同様の取り組みを発表している。 こうした動きの背景には、ストローが世界の海で生き物たちを脅かしていること、そしてそれを何とかしたいという世間の要求がある。(参考記事:「【動画】餓死したクジラ、胃にビニール袋80枚」) ある調査では、米国だけで1日5億のストローが使用されているという。また今年初めには、世界の海辺が83億もの

    ストローはこうして世界を席巻した、その短い歴史
  • “痕跡器官”とされた脾臓の役割解明

    人間の消化器系を示すイメージ図。左上に腎臓に似た形をした紫色の脾臓がある。2009年7月に発表された研究によると、マウスを対象に調査した結果、役立たずと思われていた脾臓は、実際には損傷を受けた心臓の回復に欠かせない役割を果たしていることがわかった。 Illustration by MedicalRF.com/Visuals Unlimited 人体には虫垂や扁桃腺(へんとうせん)、余った血流路など、痕跡器官と呼ばれる臓器が存在している。進化の名残ともいえるこのような器官は、あっても無くても人体にはそれほど影響がないと考えられてきた。しかし、医療研究技術の発達に伴い、痕跡器官にも実際には懸命に働いている臓器があることがわかってきた。 痕跡器官の好例が脾臓(ひぞう)である。最新の研究によると、損傷を受けた心臓の回復に欠かせない役割を果たしていることが判明したという。脾臓は腎臓に似た形で腹部の左

    “痕跡器官”とされた脾臓の役割解明
  • 「汗をかいてデトックス」はウソだった、研究報告

    ニューヨーク市で遠赤外線サウナを楽しむ女性。遠赤外線サウナには様々な健康効果があるが、汗で毒素を排出できるといううたい文句は科学的に証明されていない。(PHOTOGRAPH BY LAUREL GOLIO, REDUX) 発汗は、今や健康や美容のトレンドになっている。遠赤外線サウナからホットヨガまで、タオルが汗でびっしょりになるアクティビティはリラクゼーション効果があるだけでなく、体の毒素を排出して健康を保つとも言われている。 だが、汗をかいて毒素を排出するという説は、汗をかいて弾丸を搾り出すというのと同じくらいありえない話であることが、最新の研究で明らかになった。科学者たちも長年密かに疑っていたことだが、汗と一緒に毒素も排出されるというのは、都市伝説に過ぎなかった。 人間が汗をかくのは体温を下げるためであって、老廃物や有毒物質を排出するためではない。その役目を負うのは、腎臓と肝臓である。

    「汗をかいてデトックス」はウソだった、研究報告
  • ナショジオは人種差別的だった、米版編集長が声明

    1916年に、ナショナル ジオグラフィックの全ページを割いて特集されたオーストラリアの記事には、先住民は「未開人」で「全人類の中で最も知能が低い人々」と書かれていた。(PHOTOGRAPHS BY C.P. SCOTT (男性); H.E. GREGORY (女性); NATIONAL GEOGRAPHIC CREATIVE (2点とも)) 1930年11月2日、アフリカのエチオピアで催された皇帝ハイレ・セラシエ1世の戴冠式に、ナショナル ジオグラフィック誌は記者と写真家を派遣した。 トランペットに振り香炉、司祭に槍を持った戦士たち。絢爛豪華な式典の様子は、83枚の写真とともに1万4000語の記事となって誌に掲載された。 だが、もし1930年に黒人男性のための同様の儀式が、エチオピアではなく米国で開かれていたとしたら、記事になることはまずなかっただろう。さらに言えば、もしハイレ・セラシエ

    ナショジオは人種差別的だった、米版編集長が声明
  • なぜか高齢なメス選ぶオス、クモで判明、利点なし

    自分の巣にぶらさがるハイイロゴケグモ(Latrodectus geometricus)のメス。米ルイジアナ州ニューオーリンズのオーデュボン自然研究所にて。(PHOTOGRAPH BY JOEL SARTORE, NATIONAL GEOGRAPHIC CREATIVE) 交尾(交接)相手を求めるハイイロゴケグモ(Latrodectus geometricus)のオスは、ときに不合理な選択をする。 理論的には若いメスの方がベターな選択だ――彼女たちは長い求愛行動を要求しないし、高齢の相手よりも繁殖力に富む。また若い個体が交尾相手のオスを生きたままべる確率は、高齢の個体に比べると格段に低い。 ところが学術誌「Animal Behaviour」3月号に発表された新たな研究によると、選択肢が与えられた場合、ハイイロゴケグモのオスはむしろ高齢のメスを選ぶ傾向にあるという。 「高齢のメスと交尾するこ

    なぜか高齢なメス選ぶオス、クモで判明、利点なし
  • 顔のないカエルを発見、なぜか生きている

    米国コネチカット州の森で見つかった顔のないカエル。(PHOTOGRAPH BY JILL FLEMING) 米国コネチカット州の森で野外調査を行っていた研究者たちが、あるカエルを見つけて仰天した。なんと、顔のないカエルだったからだ。(参考記事:「【動画】顔が2つあるネコが生まれる、中国」) 研究者たちは、イモリの情報を集めているところだった。そこへアメリカヒキガエルがやってきて、足元を跳ね回り始めた。米マサチューセッツ大学アマースト校の学生で爬虫両生類を研究しているジル・フレミング氏は、同僚らとともにそのカエルを近くで見て驚いた。目も鼻も、あごも舌もなかったのだ。(参考記事:「ヘビを丸のみにするカエル、衝撃の写真が話題に」) 顔はなぜなくなった? フレミング氏は、カエルに顔がない理由は謎だが、いくつかの説が考えられるという。 「最初に考えたのは、冬眠している間に自然界の捕者(ガーターヘビ

    顔のないカエルを発見、なぜか生きている
  • 古代の超巨大噴火、人類はこうして生き延びた

    約7万4000年前、スマトラ島のトバ火山が超巨大噴火を起こした。これによってでき直径100キロのカルデラは現在、湖となっている。(PHOTOGRAPH BY ANDIA, UIG VIA GETTY IMAGES) 7万4000年前に起きた超巨大噴火。過去200万年で最大規模とされ、世界的に影響を及ぼしたこの大災害を、当時まだアフリカにいた人類は無事に生き延びただけでなく、繁栄していたとする論文が、3月12日付けの科学誌「ネイチャー」に発表された。 大噴火を起こしたのは、東南アジア、スマトラ島の「超巨大火山(スーパーボルケーノ)」であるトバ火山。噴き上げられた火山灰と岩塊は数千キロメートル遠方まで散らばり、気温は急降下した。(参考記事:「この世の果て? 地獄のような絶景10選」) 噴火の余波は遠くアフリカ南部にまで及び、そこで暮らす古代の人類に影響を与えた。これまでの研究では、トバ大噴火は

    古代の超巨大噴火、人類はこうして生き延びた
  • 人間と羊のハイブリッド胎児の作製に成功

    発生の初期にヒト細胞を注入され、4週が過ぎたブタの胎児。2017年初頭に大きな話題を呼んだ研究は現在、ヒツジを使った実験を行う段階まで進んでいる。(PHOTOGRAPH COURTESY JUAN CARLOS IZPISUA BELMONTE) 2017年の「人間とブタのハイブリッド胎児」に続き、2例目となるヒトと動物のハイブリッド胚の作製に成功したと、米国の科学者チームが発表した。今回作製されたのは、ヒト細胞を0.01%もつヒツジの胎児だ。 4週が経過する時点まで育てられたこのヒツジの胚は、人間への移植を目的とした臓器作製に向け、一歩前進といえる成果である。 米国では臓器移植待ちリストに連なる人が10分に1人の割合で増加しており、毎日そのうち22人が亡くなっている。米国内だけでも、心臓移植を必要とする人は10万人以上にのぼるが、実際に移植を受けられるのは1年にわずか2000人だ。 こう

    人間と羊のハイブリッド胎児の作製に成功
  • サメ肌を飛行機の翼に付けてみたらすごかった

    サメ肌の構造が、飛行機、風力タービン、ドローン、自動車の性能を向上させる可能性がある。(IMAGE BY JAMES WEAVER, HAVARD UNIVERSITY) サメは、4億年以上にわたる進化を経て、水中を高速で泳げるように適応してきた。なかでもアオザメは最も速く、短距離なら最高時速100kmにもなる。2位はネズミザメで時速80km、有名なホホジロザメは3位だ。(参考記事:「海のハンター ホホジロザメ 有名だけど、謎だらけ」) サメの皮膚は楯鱗(じゅんりん)と呼ばれる小さな歯のようなウロコに覆われている。1980年代にこの構造が見つかって以来、空気力学的な研究が行われてきたが、水の抵抗(抗力)を減らす効果について研究者の意見は分かれていた。そこで今回、米ハーバード大学の進化生物学者と工学者のチームが詳細な研究を行った。 学術誌『Journal of the Royal Socie

    サメ肌を飛行機の翼に付けてみたらすごかった
  • タコを飲み込もうとしてイルカが窒息死

    オーストラリアのバンバリーにあるストラサムビーチで発見されたイルカのギリガン。口からはタコの触手が出ている。(PHOTOGRAPH BY JOHN SYMONS, MARINE MAMMAL SCIENCE) 「一度にべきれる分だけ口に入れなさい」とイルカのギリガンに教えてくれる人はいなかったようだ。 タコを飲み込んで窒息死したオスのミナミハンドウイルカが初めて確認され、解剖結果が学術誌「Marine Mammal Science」に掲載されている。(参考記事:「動物大図鑑 ハンドウイルカ」) このイルカは「非常にいしん坊で、タコをまるごと飲み込んでやる、と思っていたようです」。オーストラリア、パースにあるマードック大学の病理学者ナヒード・スティーブンス氏はそう話す。 パースから2時間ほど南下したバンバリーの海岸で発見されたオスのイルカが、解剖のためにスティーブンス氏の研究室に運び込ま

    タコを飲み込もうとしてイルカが窒息死
  • 「黒死病」はネズミのせいではなかった?最新研究 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

    ジョージ・M・サットン鳥類研究センターのクマネズミ(Rattus rattus)。(PHOTOGRAPH BY JOEL SARTORE, NATIONAL GEOGRAPHIC PHOTO ARK) 中世の欧州やアジアで大流行し、多くの人々の命を奪ったペスト。その原因であるペスト菌は、ネズミによって拡散されたと長い間信じられてきた。だが、犯人は別にいたようだという結果が最新の研究で示され、論争を呼びそうだ。 論文は1月15日付けの科学誌「米国科学アカデミー紀要(PNAS)」に発表された。それによると、欧州の人口の3分の1が死亡した「黒死病」と呼ばれる14世紀のペストの大流行を含め、14世紀から19世紀初頭まで続いた世界的流行では、主にヒトに寄生するノミとシラミが細菌を媒介していたと示唆されている。 「疫病は、人類の歴史を大きく変えてきました。ですから、どうやって拡大したのか、なぜあれほど

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  • アステカ人の大量死、原因はサルモネラ菌か

    発掘調査が始まる前の、テポスコルラ・ユクンダー集団墓地の大広場。(PHOTOGRAPH COURTESY OF CHRISTINA WARINNER, TEPOSCOLULA-YUCUNDAA ARCHAEOLOGICAL PROJECT) 現在のメキシコ南部に、かつて栄えたアステカ文明。ヨーロッパ人がやって来て、この地域を支配した直後の1545~1550年、恐ろしい疫病が蔓延し、500万~1500万人のアステカの人々が命を落とした。疫病は地元の人々にココリツリと呼ばれていたが、その正体は500年間謎に包まれていた。(参考記事:「アステカ 解明される王国の謎」) だが、科学誌『Nature Ecology and Evolution』に発表された最新の研究で、その原因は致死率の高いサルモネラ菌だった可能性が指摘された。 メキシコのテポスコルラ・ユクンダー集団墓地は、ココリツリとの関連がわか

    アステカ人の大量死、原因はサルモネラ菌か
  • 虹色の恐竜が見つかる、ハチドリ似の構造色

    1億6000万年前の獣脚類の恐竜Caihong jujiの想像図。現在の中国北東部で見つかった。(ILLUSTRATION BY VELIZAR SIMEONOVSKI, THE FIELD MUSEUM) 中国で、虹色に輝いたであろう恐竜の新種が発見された。化石の保存状態は非常によく、頭と胸は現在のハチドリに似たきれいな羽毛に覆われていたと考えられている。 このような鮮やかな姿には、現在のクジャクの尾のように求愛やコミュニケーションの役割があるのかもしれない。この恐竜は鳥に似た体形で、飛行に使えそうな羽のほか、頭にとさかもついていた。(参考記事:「羽毛恐竜に鳥のような翼を発見、とさかも、始祖鳥以前」) 1月15日付けで学術誌「Nature Communications」に掲載された論文で、この羽毛恐竜はCaihong jujiと命名された。中国語で「大きなとさかのある虹」という意味だ。

    虹色の恐竜が見つかる、ハチドリ似の構造色
  • 飛来天体オウムアムアに炭素の膜、宇宙船説を否定

    太陽系を通り過ぎる恒星間天体「オウムアムア」の想像図。(ILLUSTRATION BY EUROPEAN SOUTHERN OBSERVATORY/M. KORNMESSER) 太陽系の外から飛来し、2017年10月以降、世界の天文学者が観測を続けている天体オウムアムア。現在は猛スピードで地球から遠ざかりつつある。(参考記事:「太陽系の外から飛来した天体を初観測、歴史的発見」) 今回、この奇妙な天体が、炭素を豊富に含む層に覆われているらしいことが判明した。炭素の被膜は厚さ30センチ以上、宇宙空間を移動する間に、オウムアムアの表面が宇宙線の放射にさらされたことによって形成されたとみられる。学術誌『Nature Astronomy』に12月18日付けで掲載された。 この結果から、オウムアムアが太陽のそばを通過し、表面が非常に高温になったにも関わらず、なぜ水蒸気の尾を形成しなかったかが推測できる

    飛来天体オウムアムアに炭素の膜、宇宙船説を否定
  • 水陸両生の新タイプ恐竜を発表、まるでアヒル

    モンゴルで発見されたハルシュカラプトル・エスクイリエイ(Halszkaraptor escuilliei)は、現在のアヒルのような姿で、アヒルのように獲物を捕らえていた。(解説は英語です) 奇妙な新種の恐竜が見つかった。今から7000万年以上前に古代の地球の湿地を歩き回り、そしてアヒルに似た姿で、アヒルのような方法で獲物を捕らえていたようだ。この獣脚類の恐竜は、ハルシュカラプトル・エスクイリエイ(Halszkaraptor escuilliei)と名付けられ、科学誌『ネイチャー』12月6日号に発表された。 この恐竜は、白亜紀後期に現在のモンゴルにあたる地域に暮らしていた。当時のこの地域は現在のナイル川流域に似た環境で、砂漠の中を流れる川や湖が生命を育んでいた。ハルシュカラプトルはこうした環境のもと、水陸の両方で暮らすことができた。 まず、現代の水辺の捕者と同じように、この恐竜の顔の触覚は

    水陸両生の新タイプ恐竜を発表、まるでアヒル
  • その森は、8万年を生きる「クローン生命体」だった | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

    米国ユタ州、フィッシュレーク国有林にあるアメリカヤマナラシの森は、実は1つのクローン生命体だった。(Photograph by Diane Cook and Len Jenshel) 8万年以上ものあいだ、『パンド』と呼ばれるその植物は「無数の木々が集まった森」として生きてきた。その正体は、無性生殖によって繁殖した、1個のクローン生命体である。しかも地球上で最高齢のクローン生命体だ。そんな驚くべき木の物語も、ナショナル ジオグラフィックの書籍『心に響く 樹々の物語』には収録されている。 正体が明らかになったのは、1968年のこと。米ミシガン大学の森林生態学者バートン・V・バーンズは、パンドは遺伝子的にまったく同じ4万以上の幹と1個の巨大な根系から成る植物だと結論づけた。年齢は、クローン群生地がこの規模にまで成長するのにかかると考えられる時間からの推定だ。 パンドは、ラテン語で「広がる」と

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  • 超深海に新種の魚、ゾウ1600頭分の水圧に耐える

    【動画】水深8000メートルの海底で見つかった深海魚。ゾウ1600頭分の水圧に耐えられる。(解説は英語です) 淡いピンク色をした15~20センチのかわいらしい魚。体は半透明で、外から内臓が見えるほどだ。 11月28日、この魚が正式に論文に記載され、世界で最も新しく、かつ最も深海にすむ魚となった。クサウオの一種で学名をPseudoliparis swireiといい、小ぶりの不思議な姿をしている。水深7966メートルのマリアナ海溝で採取された。(参考記事:「【動画】幽霊のような深海魚を発見、おそらく新種」) この生物は「超深海層」と呼ばれる暗く冷たい海域にいる。2014年に初めて目撃され、2017年初めにも再び確認されたが、このたびようやく新種記載となった。地球上で最も深い海は水深1万1000メートルと、この魚が見つかった場所よりさらに3000メートル以上も深いが、今回の魚よりも深いところにす

    超深海に新種の魚、ゾウ1600頭分の水圧に耐える
  • 「火星の土」でミミズの繁殖に成功、NASAの模擬土

    火星の土に似せたNASAの模擬土とミミズを使ってルッコラを栽培しているオランダの研究室。(PHOTOGRAPH BY WIEGER WAMELINK) 私たちの地球に生命が存在しているのは、様々な条件がそろっているからにほかならない。そのうちのひとつが土である。そこでは、豊富な養分や細菌、菌類が複雑に混じり合っており、植物の成長を助ける。対して、火星の土では生命が見つかっておらず、人体には毒となりうる物質が多く含まれることがわかっている。 人類の火星への移住を目指して競争が繰り広げられるなか、たどり着いてからどうやって生きるか、そしてべていくかが大きな課題となっている。火星で持続的に作物を育てることは可能だと科学者は考えているが、そのためにはまず火星の土壌を作り変えなければならない。オランダのワーヘニンゲン大学の生物学者であるビーガー・バーメリンク氏は、ミミズがそれを手伝ってくれるという

    「火星の土」でミミズの繁殖に成功、NASAの模擬土
  • 北の漁港に生きるたくましい猫たち

    北海道・小樽の漁港には、厳しい環境と闘いながら、次世代へと命をつなぐの世界があった。力強く生きる野良たちの姿を通して、土肥美帆氏が「命の素晴らしさ」を伝える。(この記事はナショナル ジオグラフィック日版2017年12月号「写真は語る」に掲載されたものです) 大きな病気をし、命には限りがあるということを実感した11年前。記録として、自分の見た世界、愛したもの、感動した瞬間を残しておこうと、遺書のようなつもりで写真を撮り始めた。 べ物をめぐっては、とカラスはライバルだ。船に人の気配がなくなると、こっそり忍び込んで、床に落ちている魚を奪い合う。幸い漁港の漁師たちはネズミを捕ってくれるたちに好意的で、時々、魚をくれることもある。(Photograph by Miho Doi)

    北の漁港に生きるたくましい猫たち