ニューヨーク大学の心・脳・意識センターの共同ディレクターである、哲学者および認知科学者のデイヴィッド・チャーマーズ(55)は、最近「仮想現実は真正な現実である」と発言し、物議を醸した。 そんな彼に、英紙「フィナンシャル・タイムズ」記者が、メタバース上で“寿司”ランチを食べながら、メタバース上で起きていることをどう捉えるべきか聞いた。 自分がそこにいるかのようなメタバース体験 メタバース上でランチをしながら話を聞くというのは厄介な企画だったが、デイヴィッド・チャーマーズと話すには最適な場に思われた。メタバースの批判者はメタバースを「逃避的なファンタジー」と呼ぶ一方、チャーマーズは、メタバースを真剣に捉えるよう訴えている。 というわけで、ロンドンにいる私は、仮想現実(VR)ヘッドセット「オキュラスクエスト2」を装着し、バーチャルなテーブルの向こうに座るチャーマーズのアバターを見つめた。彼が実際