特集「旅の行方」を組んだとき、拙記事でカナダをほぼ横断・往復した鉄道の旅について回想し、また同じ旅路をたどりたいと書いた。 その後、幸いにも同じ旅路の一部をたどる機会を得た。カナダ人の友人ティムと一緒に旅した、アルバータ州の州都エドモントンからジャスパーへ、そしてジャスパーからブリティッシュ・コロンビア州最大の都市バンクーバーというルートだ。 そこで私と同じように、コロナ後の旅の行方を追ってカナダを再訪していた人たちと旅の道連れになった。日本の旅行会社でユニークな旅を作ってきたベテランの5人組みだ。 これまで旅行会社とほぼ無縁の人生を送ってきたし、パッケージツアーなんて自分には無用とさえ思ってきた身としては、やや複雑な心境で一行に混ぜてもらった。 ところがどっこい。ほどなくして、自分の表面的なものの見方を思い知らされることになる。旅の道すがら、これまでどんな旅行を企画してきたのかを5人から