軍民融合に生じた「重要な変更」 2023年3月、人民解放軍の指揮官らの前に習近平国家主席が姿を見せると、西側諸国はこの動きに注目した。 ダークグリーンの人民服に身を包んだ習は、中国の「自立自強」を確立する必要があると述べ、中核となる技術を自国で育成する「自主創新」に照準を合わせた科学技術のイノベーションに力を入れるよう求めた。 習が経済成長よりも安全保障を重視する政策をとれば、長期的にみてリスクになると考える専門家もいる。また、共産党に堅固な権力基盤を持たない研究者を重用することにより、習が将来の反発の芽を摘みとろうとしていると見る向きもある。 一方、軍事費の増加や政府上層部における異例の人事、政策に対する監督を強める一連の習の姿勢は、軍民融合政策に「重要な変更」が生じている証だという指摘もある。 米戦略情報スタートアップ「ストライダー」の共同設立者グレッグ・レヴェクは言う。 「今回の人事