インターネットの基盤となる固定光回線の高速化と省電力化に向け、総務省とNTTなど各社が官民で次世代半導体の研究開発に乗り出すことが分かった。令和7年度末までに現行の100倍となる毎秒1テラ(テラは1兆)ビットの速度と10分の1の省電力化の両立を目指す。光回線の高速化は、新型コロナウイルス禍や社会のデジタル化によってインターネットの通信量が急増する中、喫緊の課題となっている。しかし「安全保障上も中国の技術は使えない」(政府幹部)ため、政府は予算を倍増させて国産技術の育成を支援する。 【イラストで見る】NTTが目指す次世代の高速光回線のイメージ 光回線の高速化に向けては、同時に送ることができる情報の量を増やすため、最先端技術で光回線用の半導体の性能を向上させる必要がある。同時に半導体を小型化して省電力化を進めることも課題になるという。総務省は令和4年度の概算要求で、3年度の倍にあたる20億円程