■作家・竹田恒泰さん 私は旧皇族の家に生まれ、保守の立場から日本の伝統について本を書いてきました。日本書紀には「天が君を立てるのは百姓(おおみたから)のため」という仁徳天皇の言葉があります。国家は民のためにある。私は憲法学者でもありますが、政府は公共の福祉、つまり国民の幸せを第一に考えなければならないということです。 政府の情報も公開が原則です。武器の性能などの情報は漏れてはなりませんが、政権の利益のために情報を隠すのは公共の福祉に反しますよね。特定秘密保護法はいつまでも秘密指定を続けられ、指定が妥当かどうか調べる第三者機関も実効性がはっきりしません。穴だらけのまま法案を押し通した安倍政権は、手荒だったと思います。 たとえば、こんな心配があります。私は脱原発をテーマに本を書き、政治家や官僚に原発施策について聞くことがあります。こうした情報が秘密になれば逮捕されるかもしれません。将来、おかし