こんにちは、空想科学研究所の柳田理科雄です。マンガやアニメ、特撮番組などを、空想科学の視点から、楽しく考察しています。さて、今日の研究レポートは……。 亡くなられた白土三平先生の作品には、過酷な階級社会を生きる庶民の苦しみや、厳しい自然に翻弄される人々の儚さなどがリアルに描かれていた。 筆者は読むたびに「人間は弱い!」とか「人は愚かだ!」とか「オレも立ち上がるぞ!」とか、おおいに心を揺さぶられたものだ。が、そう思うようになったのは、大人になって『カムイ伝』などを読むようになってから。 筆者が小学生のときにハマった白土作品は『サスケ』であった。 そこに出てくるさまざまな忍術と、それについての科学的な説明に、心をわしづかみにされたのだ。 なかでも忘れられないエピソードがある。 ◆「竜神の術」を実験するサスケの父・大猿は、ある殿さまに「沼の底に沈む大量のヒスイを取ってこい」との命令を受ける。沼の