自分の中に、「すでにレーンが組み上がっているなあ」と思うことがある。新しい情報にアクセスし、それがスッと頭の中に、何の抵抗もなく入ってくるときなど、特に思う。 他者の情報が自分の中に入ってくるなんてのは、ほんらい、とても異常なことではないか。人体に異物が入って来たら、免疫が対抗する。それといっしょで、もともと自分の中になかったはずの情報が入ってきたら、違和感という名前の免疫が応答するはずなのだ。 「えっ、どういうこと?」という引っかかり。摩擦。自分の中にそれまでなかったものに対する一次反応。他者の思考に対してぼくの脳は、これまでの状態(ホメオスタシス)を保つために抵抗し、炎症が起こって、浮腫(むくみ)が周囲に波及し、熱を持って、痛みを伴い、腫れ上がって赤みが出る。細菌やウイルスに限らない、情報だってこのようなプロセスを辿るのが自然だ。 実際、4,5歳くらいの子どもをみていると、思考の自然免