素読(そどく)は、漢文の学習方法のひとつで、意味される内容などの解釈をせずに、ただ書かれている文字を声に出して読むことを繰り返し、文章を暗唱できるようにする方法[1][2]。素読み(すよみ、そよみ)ともいう[3]。 概要[編集] 漢文の素読は、中世から発達し始め、江戸時代には幼少期の武家の子弟などの教育において広く普及した方法となった[2][4]。当時素読の教材として多用されたのは、『小学』や『孝経』、さらに四書五経などであった[4]。 後には他の外国語学習にも転用され、蘭学や英学などにおいてオランダ語や英語など外国語文の意味内容の解釈に踏み込まず、声に出して読むことを繰り返して身につける学習法が素読と称されるようになった[5]。 制度化[編集] 寛政の改革の一環として行われた1790年以降の寛政異学の禁によって、公に教授されるべき学問の内容が朱子学に統一され、昌平坂学問所が整備されるとと