2024年4月、パナソニック サイクルテック(以下パナサイクル、大阪府柏原市)が電動アシスト自転車用電池パックのリコールを発表した。2020年5月に発生した焼損事故をはじめとする13件の発煙・発火事故が発端だ。電池セルが雨水などに触れないように防水処置を施していたが、逆にそれによって電池パック内部の水分が抜けずセルの腐食を招いた。 パナサイクルが電動アシスト自転車用の電池パックでリコールを実施したのはこれで4回目。過去のリコールとは異なる製造期間の電池パックを対象に、新品の電池パックとの交換を実施した(図1)。 今回のリコール実施に至った13件の事故は、2020年5月から2024年1月にかけて発生したもので、いずれも保管中や充電中、駐輪中に電池パックが焼損した。うち6件で周囲の焼損・汚損があり、中でも2件は重大製品事故に該当。消防による調査の後、消費者庁に届けが出されている。 雨水を防ぐは