「ごめん、私はやっぱり家には向かない。仕事がしたい」 と、言って嫁が出て行ったんだそうだ。ご近所の話。 家には新婚の旦那と、生まれて一年経たない赤ちゃんが残されている。 とりあえず赤ちゃんの面倒はご近所のおばちゃんが見ている。 旦那は茫然自失で、とにかく仕事には行っている。 近所ではもちろん「子供をほって出て行った嫁」の評判は最悪。どん底。挽回不能。 「嫁ありえない」「そんな母親は居ないほうがまし」 「旦那さんも大変ねー」などなど、レパートリーは豊富だ。 でも出て行った嫁は高度医療専門職の職業人だ。 その手で助けた命も、救った人の数も半端ない。 これからももっと沢山の人を助ける人だ。 命を助けるために粉骨砕身してこれまでがんばってきて それをに生きがいにしている人だ。 そういう人が働くのって世のため人のためじゃないかな。 この嫁が男だったら、出て行かなくったってよかったんじゃね?と思った。