まとめ SLCキャッシュは、一般的なキャッシュの性質を備え、SSDが搭載するNANDフラッシュメモリの一部で実現される 通常のキャッシュと異なり、SLCキャッシュからのデータ追い出しと容量復活処理が重要な鍵を握る SLCキャッシュが機能する理由 SLCキャッシュは、その名の通り、コンピュータアーキテクチャの教科書で言うところの「キャッシュ」の性質を持ちます。 図1は、SSD内部でのユーザデータに対するメモリ階層を、L1キャッシュとL2キャッシュと主記憶(DRAM)から構成されたプロセッサと対比させたものです。SSDの場合、L1キャッシュがSRAMやDRAM、L2キャッシュがSLCキャッシュ、主記憶がTLCやQLCのNANDとなります。 図1:プロセッサのメモリ階層とSSD内部のメモリ階層の比較 図1のように、SLCキャッシュはSSD内部の主記憶であるTLC NANDやQLC NANDとSL