7月17 酒で超伝導が起きる理由 先日のヒ素細菌決着に続き、話題になった研究のその後についてフォローしておきましょう。 ちょうど2年ほど前、物質・材料研究機構(NIMS)から発表された「ワインで超伝導」という論文が話題になりました(当ブログ記事)。鉄・テルルなどから成るある種の物質は、そのままでは超伝導性を示さないものの、ワイン、ビール、日本酒、ウイスキー、焼酎などにこの物質を浸して煮ると超伝導物質になるというものです。びっくりというか、いったい何を考えてこの発見をしたやら、ぜひ聞いてみたいような話です。 鉄-テルル系物質の構造 この話、ポイントをまとめると以下の通りです。 ・物質はそのままでは超伝導性を示さない。 ・鉄-テルル系物質を長期間空気中に放置しておくと、超伝導性を示す。 ・鉄-テルル系物質をワインなどで煮れば、長期間待たなくとも超伝導を起こせる。 ・酒の種類は赤ワインがベスト。