2014年は、慰安婦問題で日韓関係が再び大きく揺れた年だった。1990年代に外交問題に浮上した慰安婦問題は、20年以上たっても解決の兆しを見せず、日韓両国民の相互の感情は悪化している。2015年は日韓国交正常化50年。節目の年に、もつれた日韓の糸を解くことは可能なのだろうか。 朴裕河(パク・ユハ)世宗大学教授は、2013年に韓国で「帝国の慰安婦」を出版し、「連行された無垢な少女」だけでも「自発的な売春婦」だけでもない、多様な慰安婦の声に耳を傾けるべきだと訴えた。韓国の元慰安婦らから刑事告訴されてもいる。日本語版(朝日新聞出版刊)が2014年11月に発売され、年末に来日した朴氏に聞いた。