キリスト教は世界に300以上のグループが存在し、各グループは独自の教えをもっている。伝統的キリスト教神学では、イエスは「神の子」であり、人類を救済するために地上に降臨し、人間の罪を背負って十字架上で亡くなったが、3日後、復活して福音を伝え始めた、といわれている。 それに対し、7世紀に登場したムハンマドが創設したイスラム教では、「神の子が死ぬはずがない」として、「十字架上で亡くなったのはイエスではなく、彼のドッペルゲンガーだった」と考えている。それにしても「神、ないしは神の子は死ぬはずがない」と考えるイスラム教はある意味で非常に論理的だ。神が死んだら、神を信じる唯一信教は成り立たなくなるからだ。神、ないしは「神の子」を殺しておきながら、「3日後に復活した」と主張するキリスト教神学とは異なっている。 新約聖書を見ると、イエスはゴルゴダの丘で十字架で亡くなる直前、「わが神,、わが神、なぜ私をお見