多神教・・・ ヒンドゥー教が広がる過程で、動物・生物や物神の崇拝、精霊信仰やトーテミズムなど様々な要素を持つ土着信仰を混入させていった。これら神々のあいだには 様々な系譜が見られる。神道やギリシア神話のように男性神は女性神を配偶者として持ち、時として人間や動物などに姿を変えて人間の前に現れ、汎神論的な傾 向を持っている。さらに、ヒンドゥー教の神観念の中には主宰神(しだいに有力な神が台頭し、他の神を従える)という考え方が成立しており、一神教的な傾向 も持っている。今日のヒンドゥー教では、多くの民衆にとってヴィシュヌ神とシヴァ神がそのような権威を確立している。 一神教・・・ 「アッラーの他に神はない。ムハンマドは神の使徒である」という言葉に象徴されるように、イスラム教徒にとってアッラーこそが唯一の神となっている。ヒン ドゥー教が特定の始祖を持たないのに対し、イスラム教を創始したのはムハンマドで