【特集】 デュアルコア大研究 - アーキテクチャから消費電力まで 2005/07/29 大原雄介
Intel、PenrynコアのCore 2ラインナップを拡大 ~ノートPC向け45nm採用CPUなど計16モデル 1月7日(現地時間) 発表 米Intelは7日(現地時間)、45nmプロセスを採用したPenryn(コードネーム)コアのCore 2 Duo/Quad CPU計16モデルを発表した。1月より順次出荷を開始する。 2007年11月にPenrynベースの「Core2 Extreme QX9650」などを投入していたが、今回そのラインナップをメインストリームにも拡大した。プロセスの進展により、パフォーマンスを向上させると共に消費電力を削減し、ノート向け製品ではバッテリの持続時間を延長。また、鉛フリーで製造し、2008年度中にはハロゲンフリーも目指し、環境負荷を低減するとしている。 16モデルの内訳は、モバイル向けが5モデル、デスクトップ向けが7モデル、サーバー/ワークステーション向け
●サイクルが伸びるAMDのCPUマイクロアーキテクチャ刷新 AMDのロードマップでの最大の変化は、次世代マイクロアーキテクチャである「Bulldozer(ブルドーザ)」コアの後退だ。少なくとも2010年まではBulldozer(BD)コアは登場しない。それまでは、K8マイクロアーキテクチャを拡張したK10(旧K8 Rev. HまたはK8L)が継続される。その結果、K8は7年もAMDの主軸となる長命なマイクロアーキテクチャとなる。 もっとも、多くのPC業界関係者にとっては、これは驚くべきニュースではない。すでに今年(2007年)の秋頃に、AMDはBulldozerは2010年頃で、それまではK8/K10マイクロアーキテクチャが継続されることを伝えていたからだ。8月まではBulldozerが「FUSION(フュージョン)」世代で使われると説明されていたので、その後、計画が修正されたことになる。
●CPUコアとGPUコアが入れ替わった新FUSIONプラン AMDはGPU統合型CPU「FUSION(フュージョン)」ファミリのファーストステップである「Swift(スィフト)」を、より穏当な計画に軌道修正した。AMDは8月の時点では、統合するCPUコアは次世代の「Bulldozer(ブルドーザ)」コアとしていたが、これは現行のK10(K8L)世代の「STARS」系コアに変わった。また、今春、日本AMDは、FUSIONのためにGPUコアを開発すると説明していたが、現在の計画ではSwiftに統合されるコアは「既存のハイエンドディスクリートグラフィックスコア」となる。これらの変更は、AMDの最終的なビジョンである、命令レベルでのCPUコアへのGPUコアの統合に、よりステップが必要になることを示唆している。 また、AMDは、2009年後半に登場するFUSIONが、45nmプロセスの最初の製品では
■多和田新也のニューアイテム診断室■ nForce 680iのリビジョンアップ版となる「nForce 780i SLI」 NVIDIAが11月17日に発表した新チップセット「nForce 780i SLI」。前回お伝えした3-way SLIの記事でnForce 780i SLI搭載マザーを使用してテストを行なっているが、今回はチップセットの性能にフォーカスを当てて検証してみたい。 ●nForce 680i SLIとの最大の違いはnForce 200の存在 nForce 780i SLIは、百の桁が上がっていることでも分かる通り、マーケティング的にはnForce 680i SLIからのメジャーアップデートという位置付けになる。しかし技術的に見ると、その実態は、nForce 680i SLIからのマイナーアップデートになっている。 両チップセットのブロックダイヤグラムは図1と図2に示した通りで
Core 2 Quad/Duo、Celeron Dual-Coreに関しては、2008年1月7日に米国のラスベガスで開催されるInternational CESにあわせて発表され、製品の出荷開始が1月20日(米国時間)という予定になっていた。ちょうど、1月7日にCESにおいてIntelのCEO、ポール・オッテリーニ社長による基調講演が行なわれるので、それにあわせてこれらの製品も発表されることになっていた。 しかし、その予定は大きく変更され、Core 2 Quadの3製品(Q9550、Q9450、Q9300)に関しては少なくとも1月20日という製品出荷の予定は無くなり、それが第1四半期の後半あたりにリスケジュールされたのだという。現時点では、1月7日に予定されている製品の発表がどうなるかは未定で、発表が取りやめになり改めて第1四半期の後半に発表される案と、製品出荷は先だがとりあえず発表だけさ
Intelは、“ターボモード”をCPUに実装し、CPU内外のさまざまな条件の変化に応じてCPUコア単位でパフォーマンスをブーストする。それによって、システムの冷却能力の枠内で、効率的にパフォーマンスを高める方向へと進もうとしている。イスラエルのハイファ(Haifa)にある開発施設「Haifa Design Centre(ハイファデザインセンター)」では、ターボモードの広汎な適用を研究している。そして、ターボモード技術は同センターの開発したCPUだけでなく、Intel CPU全体で適用されると見られる。 Intelは、ハイファデザインセンターで、ターボモードのビジョンの説明を行なった。ハイファデザインセンターを担当するIntelのRon Friedman(ロン・フリードマン)氏(Vice President, General Manager, Mobile Microprocessors G
IntelのIA-32 CPUは、2つの設計センターで開発されている。1つが、イスラエルにある開発施設「Haifa Design Centre(ハイファデザインセンター)」で、IntelのMobility Groupに属する。ハイファデザインセンターのプロセッサ開発を指揮するRon Friedman(ロン・フリードマン)氏(Vice President, General Manager, Mobile Microprocessors Group)によると、同センターでは連綿とIntelのモバイル系CPUを開発してきたという。 現在、ハイファデザインセンターが設計したCore Microarchitecture(Core MA)は、モバイルだけでなく、デスクトップからサーバーまで広く使われている。「Pentium Mマイクロアーキテクチャが非常に電力効率がよかったため、我々は、サーバーとデス
●北イスラエルに位置するIntelの設計センター Intelは、イスラエル北部の都市ハイファ(Haifa)にある開発施設「Haifa Design Centre(ハイファデザインセンター)」で、同センターのCPU開発の基本戦略を説明した。同デザインセンターは、IntelのMobility Groupの元で、多くのモバイル向けCPUを開発してきた。その中には、「0.25μm版MMX Pentium(Tillamook:ティラムーク)」「Pentium M(Baniasバニアス/Dothanドタン)」「Core Duo(Yonah:ヨナ)」、「Core Microarchitecture(Core MA)」が含まれる。また、2010年の次々世代マイクロアーキテクチャ「Sandy Bridge(サンディブリッジ)」も、ここで開発されているという。 ハイファデザインセンターのCPU開発の焦点は、消
●マルチGPU化でのコスト削減の効果が大きいRadeon HD 3870 X2(R680) AMDは、GPUのマルチダイ(半導体本体)化へと向かい始めた。AMDの新しいハイエンド向け製品「Radeon HD 3870 X2(R680)」は、ミッドレンジGPU「Radeon HD 3800(RV670)」を2個、オンボードでCrossFire構成にしたものだ。これだけなら、これまでにもあったマルチGPUカードに過ぎない。しかし、その先の「R700」では、より密接なデュアルダイGPU化が行なわれると予測される。 AMDがデュアルダイへと向かう理由は、大きく2つある。1つはコスト削減のため。巨大なダイサイズ(半導体本体の面積)のハイエンドGPUを作る代わりに、中程度のダイサイズのGPU 2個でハイエンドGPUを構成する。そうすれば、ハイエンドGPUをずっと低コストに作ることができるようになる。も
以前の記事では、Intelが来年(2008年)にリリースを予定している、低消費電力のプラットフォーム“Menlow”に関する最新情報をお伝えしたが、その後の取材でMenlowのプロセッサであるSilverthorneのさらなる詳細がわかってきたので、お伝えしていきたい。 徐々に姿を現しつつある、Silverthorneプロセッサの正体は、In-Order実行型のシンプルな構造を採用した、P6以前のマイクロアーキテクチャに先祖返りしたような、最新のプロセッサとしてはユニークなものだったのだ。 ●In-Order実行型のマイクロアーキテクチャを採用するSilverthorne 以前の記事では、Silverthorneがどのようなマイクロアーキテクチャになるのかは明らかではないと述べたが、その後の取材で詳細も徐々にわかってきた。Intelに近い情報筋によれば、Silverthorneのマイクロア
■後藤弘茂のWeekly海外ニュース■ IntelのGPU統合CPU「Havendale/Auburndale」とは何か ●IntelがMCMでGPUコアを統合する理由 IntelのGPU統合CPUである「Havendale(ヘイブンデール)」と「Auburndale(オーバーンデール)」の大まかな姿が明らかになった。Havendale/Auburndaleの正体は、デュアルコア版のNehalemと、グラフィックス統合チップセットGMCH(Graphics Memory Controller Hub)をワンパッケージに納めたMCM(Multi-Chip Module)だ。Intelは、クアッドコアを早期に投入するためにMCMを選んだが、GPU統合CPUでも同じ選択を行なった。 このことは、いくつかの興味深い事実を示唆している。まず、NehalemではGPU統合は当初からの設計プランに入って
10月15日 開催 アーム株式会社は15日、マルチコア構成に対応した高性能/低電力の組込み向けCPUコア「Cortex-A9」の記者説明会を都内で開催した。 Cortex-A9は4日(英国時間)に発表された、高性能/低消費電力を実現した組込み向けのCPU。マルチコア構成に対応することで高い性能スケーラビリティを持つのが特徴で、高クロックのシングルコアと比較して、安価かつ低消費電力で高性能を実現できるという。 また、投機的アウトオブオーダー実行と、複数命令発行の8段からの可変長スーパースカラパイプラインを持ち、1サイクルあたり最大4つの命令を実行可能。従来の「ARM MPCoreテクノロジー」との互換性も持っており、従来のOSやミドルウェア、アプリケーションを実行可能。 Cortex-A9は既にNECエレクトロニクス、米NVIDIA、韓国Samsungなどの複数パートナーから採用が発表されて
■後藤弘茂のWeekly海外ニュース■ Intelが投入するGPU統合CPU「Havendale/Auburndale」 ●2チップソリューションに移行するNehalem Intelの次期CPU「Nehalem(ネヘーレン)」ファミリは、2009年前半に廉価版クアッドコアの「Lynnfield(リンフィールド)」「Clarksfield(クラークスフィールド)」、GPU統合版デュアルコアの「Havendale(ヘイブンデール)」「Auburndale(オーバーンデール)」が投入されることで一気に裾野が広がる。Intelは廉価版Nehalemファミリ向けの新しいチップセット「Ibexpeak(アイベックスピーク)」も投入する。 Lynnfieldはサーバーやデスクトップ向けの第2世代クアッドコアNehalemと見られる。ClarksfieldはLynnfieldのモバイル版の見込み。共通する
Nehalem世代のIntelのCPUコア計画が徐々に判明してきた。 情報筋によれば、IntelはNehalem世代のクライアントPC向けに5つのCPUコアを投入することを計画しているという。すでに判明しているハイエンドPC向けのBloomfieldのほか、デスクトップPC向けにLynnfield(リンフィールド)とHavendale(ヘイブンデール)、ノートPC向けにはClarksfield(クラークスフィールド)とAuburndale(アーバンデール)を2009年に投入する計画であるという。 中でも、メインストリーム向けとなるHavendale、Auburndaleの2製品は、CPUの内部にGPUを内蔵したノースブリッジがMCMの形で実装されており、従来のチップセットで言えばサウスブリッジに相当するPCH(Platform Controller Hub)と呼ばれるIbexpeak(アイ
●技術上の節目となる45nmプロセス Intelは45nmを前面に押し出し、また、45nmで「High-k材料」がリーク電流(Leakage)を低減したことを謳った。Intelの強みは、膨大な投資によって維持される先端プロセス開発だが、それを、CPUの発表会でここまで強調することは珍しい。従来は、プロセス技術の先進性を謳っても、ほとんどはマーケティング的な“飾り”であって、プロセス技術自体にポイントはなかった。 しかし、今回は、違った。明らかにIntelはプロセス技術の方を強調しようとしており、CPUはその結果という雰囲気だった。その背景には、Intel自身が、45nmプロセスが大きな飛躍で、節目にあると意識していることにある。Intelはそれだけ45nmに自信を持っている。 その理由は明瞭だ。45nmで、Intelはようやくトンネルから抜け始めるからだ。 130nm(0.13μm)プロセ
AMD、デスクトップ向けネイティブクアッドコア「Phenom」を正式発表 ~AM2+/CrossFireX対応の「AMD 7シリーズ」チップセットも 11月19日(現地時間)発売 米AMDは19日(現地時間)、デスクトップ向けクアッドコアCPU「Phenom 9600」および「同9500」を発表した。米国でのOEM向け価格はそれぞれ283ドル、251ドル。 9月に発表されたサーバー/ワークステーション向けのクアッドコアOpteron(コードネーム:Barcelona)をベースに、デスクトップ向けのAM2+パッケージにした製品。プロセスルールは65nm。 1つのダイに4基のCPUコアを内蔵し、各コアが独立した512KBのL2キャッシュを搭載。また、全てのコアが共有できるL3キャッシュを2MB搭載する。このほか、FPU演算パスの128bit化、分岐予測の改善などの機能強化を図っており、同クラス
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く