「ずっと1人でさみしい。真剣な恋の相手を探しています」 突然、SNSやマッチングアプリを通じて送られてきたメッセージ。 送り主は外国人。写真をみれば“イケメン”や“セクシー”な魅力あふれる人たち。 甘い言葉を投げかけ、自分の悩みを聞いてくれて、すっかり恋に落ちた頃…。 「会いたい。旅費を送って」「困っている。少しだけ支援してほしい」 世界各地で相次ぐこうした「国際ロマンス詐欺」被害。 誰がどうやって、何のためにだますのか。一大拠点とされるアフリカの国で、その実態に迫りました。 (ヨハネスブルク支局長 小林雄) ナイジェリアで出会った“詐欺師” 私たちが向かったのは、アフリカ西部に位置するナイジェリアの最大都市・ラゴス。 渋滞する市中心部を抜けて、とある住宅街の約束の場所に着いた。雑居ビルの狭い階段を上がり、アルミ製のドアを開けると、6畳一間ほどの広さの部屋。そこに若い男が待っていた。 男は