【モスクワ=山口香子】アルコール大量消費が社会問題となっているロシアの政府委員会は19日、ウオツカに最低販売価格を設定する政令を可決した。 メドベージェフ大統領は、アルコール問題を「国家的危機」と呼んで対策キャンペーンに乗り出しており、今回の決定もその一環。最低価格帯のウオツカは50%以上の値上げとなる見通しで、来年1月にも施行される。 インターファクス通信によると、政府のアルコール市場管理委員会が決定した政令は、500ミリ・リットルの最低価格を89ルーブル(約275円)とする内容。現在、同量のウオツカは50ルーブル前後から販売されている。値上げ分の収益がどこに還元されるかは明らかでないが、最低価格を設けることで、消費を抑える狙いだ。 ロシアでは、15〜54歳の死因の約半数がアルコールに起因するとの調査もある。メドベージェフ大統領は今年8月、ロシア人1人当たりの純アルコール消費量が年間18