数年前、日曜日のおやつ時にマ○クで1人ぼんやりと外を眺めながらフルーリーを食べていると、隣に座った優しそうなおばあさんに、「それはどっちで買えるの?」と尋ねられた。 そこはカフェが併設されてる店舗で、普通のハンバーガーなどを買うレジとは別のカウンターがあって、ケーキやカフェラテなんかはそっちで買えるようになっていた。 「これはハンバーガーとか買う方のレジで買えますよ」とお伝えすれば、「そうなの。今度買ってみたいわ」とふんわり微笑まれた。 「数年前に独りになってから、週に一度ここでご飯を食べるのが楽しみなの」とおばあさんが微笑まれたので、「そうなんですね」と相槌を打った。 それで会話は終わってしまい、私はフルーリーを食べきって店を出た。丸まった背中でハンバーガーを食べるおばあさんの姿が忘れられない。 あれは60年後の私の姿だ。 そしておそらく私はあのおばあさんよりももっと寂しいだろう。 「数