負けて、負けて、時に勝って、また負ける。いったん離れてもまた通うー。そんなことを繰り返し、ギャンブルから抜け出せない人たちがいる。借金を重ね、多重債務者となり、家庭崩壊に至る例も少なくない。なぜ、ギャンブルをやめないのか。実は、世界保健機関(WHO)は過度のギャンブル依存を「病的賭博」に分類し、個人の意志だけでは簡単に克服できない「精神疾患」と認定している。依存症になると、どんな日々が待ち受けているのか。克服の道はあるのか。パチンコにのめり込んだ男性たちを追いながら、ギャンブル依存症とその周辺に迫った。(Yahoo!ニュース編集部) 関東地方に住む渡辺真也さん(22)=仮名=は、ちょっとしたきっかけでギャンブルにのめり込んだ。3年前、友だちの誘いで初めてパチンコ店へ行くと、スロットで勝ちまくる。財布の2千円は瞬く間に8万円になったという。「こんなに簡単にお金が増えるのか」。その感覚は今も忘