新型コロナウイルスの影響で、国内のアルコール消毒液の需給がひっ迫している。ドラッグストアなどでは「在庫はゼロ。入荷しても数時間で売り切れる状況」(都内のチェーン店)で、消毒液メーカーは一斉に増産に舵(かじ)を切っているが、生産が需要に追いついていない。大手4社に現状を聞いた。 ネット上で「新型コロナウイルスに対し、アルコール消毒には予防効果がない」とする情報が出回っていたことを受けてのもので、「誤った情報です。厚生労働省では咳エチケットや手洗い、うがいなどと並んで『アルコール消毒』を行なっていただくよう、国民の皆さまにお願いしています」とツイート。先の都内チェーン店の担当者は「厚労省からのお墨付きの影響か、2月上旬からさらに問い合わせが増えるようになった」と話す。 消費者向けの手指アルコール消毒剤は、大手数社で国内シェアの約8割を占める。トップシェアは「手ピカジェル」などを生産する健栄製薬