取り組みを通じて浮上した課題もある。スナックの従来の客は中高年の男性だが、女性客を呼び込もうとすると、情報発信やメニューの改善以外にも、抜本的な改革が必要になる。たとえばトイレが男女共用で、水回りが老朽化しているスナックも少なくない。30代の女性参加者は、「お手洗いの居心地が良くないとリピーターにはなりづらい」と率直な感想を漏らした。 今回の事業は、信州千曲観光局に加盟している19軒のうち15軒が参加しているが、前述した通り温泉街にはスナックが約80軒あり、売春をあっせんする「連れ出しスナック」の集積地として密かに知られるエリアでもある。路上には客引きもいて、女性の個人客が歩きづらい雰囲気も残っている。 「ありのままの昭和」が求められている訳ではない 山崎さんは、「行政として支援する以上、グレーな部分をどうするかも考えないといけない。短期的な取り組みではなく腰を据えてやっていきたい」と話す
![長野の温泉街に「スナック80軒集積」陥る三重苦](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/fdda08c9e8ac6ca4581fc74bbd9a4f550627a498/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Ftk.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F4%2F2%2F1200w%2Fimg_42c71b0421bf8e511251aa3228aa89cd613110.jpg)