ブックマーク / www.nippon.com (22)

  • 急速凍結でシャリまでおいしい「冷凍にぎりずし」:半年後でも“旬”の味わい、SDGsにも貢献

    急速凍結でシャリまでおいしい「冷凍にぎりずし」:半年後でも“旬”の味わい、SDGsにも貢献 Guideto Japan 暮らし 2023.02.23 高級すし店並みのクオリティーで、シャリも絶品な「冷凍にぎりずし」が誕生した。製造販売するのが老舗鮮魚店「東信水産」(東京・杉並区)だけに、水産業界での注目値も高い。さらにはフードロスの削減、老人介護施設での活用などにも期待が掛かる。 ネタも豪華! 老舗鮮魚店が手掛けた冷凍にぎりずし 今や世界中で愛される和の代表格「にぎりずし」。カウンターでべる高級店からお手軽な回転ずし、デパ地下やスーパーの鮮魚売り場のパック詰めまで、さまざまな店舗や価格帯で提供されており、1年を通じて味わうことができる。 ただ、夏場に限らず「テイクアウト」にはあまり向かない。生ものである上に、酢飯の「シャリ」も時間がたてばパサパサになり、握りたてとは雲泥の差。そのた

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  • ユーチューブの再生回数1億回:「真夜中のドア」はどのようにして生まれたのか?

    のシティポップの海外での人気は止まるところを知らない。今、最も人気なのは松原みきの「真夜中のドア〜stay with me」。サブスク大手スポティファイのグローバル・バイラル・チャート(SNSで話題になっている曲を独自に指標化)において18日間連続世界1位を記録。同じくアップル・ミュージックでは92ヵ国のJ-POPランキングでトップ10入りを果たした。ユーチューブにおける再生回数は合計で1億回を超えている。作曲・編曲者の林哲司氏に日音楽史上最大のリバイバルとなった同曲の誕生秘話を聞いた。 林 哲司 HAYASHI Tetsuji 作曲家。73年シンガーソングライターとしてデビュー。以後作曲家としての活動を中心に作品を発表。竹内まりや「SEPTEMBER」、松原みき「真夜中のドア〜stay with me」、上田正樹「悲しい色やね」、杏里「悲しみがとまらない」、中森明菜「北ウイング」

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  • 創業以来最大の赤字:朝日新聞社で今、何が起きているのか

    インターネットの普及で紙媒体の衰退が著しい。中でも新聞業界の苦境は深刻だ。業界の雄として長年君臨してきた朝日新聞社とて例外ではない。2020年度決算では創業以来最大となる大赤字を記録、早期退職者の応募には数多くの社員が応じるなど、かつてない激震が築地社を襲っている。一体、朝日新聞社の中で何が起きているのか。同社OBがその内幕を明かす。 デジタル化の波に乗り遅れた朝日 朝日新聞社に「エー・ダッシュ(A’)」という社内報がある。季刊で発行される60ページほどの冊子だ。新規事業の説明や職場の話題などが紹介されている。2021年の夏号は、新聞の電子版など同社が力を入れるデジタル事業の特集を組んでいるが、時代の波に翻弄(ほんろう)される大手プリントメディアの苦悩や窮状が紙背からじわりとにじみ出す内容になっている。 社内報の冒頭は、新社長が21年6月の株主総会に報告した20年度決算や個別の事業報告に

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  • まさかの時の友こそ、真の友――日本のワクチン支援、台湾人を感動させたもうひとつの意味

    まさかの時の友こそ、真の友――日のワクチン支援、台湾人を感動させたもうひとつの意味 政治・外交 暮らし 2021.06.16 日から台湾へ送られた124万回分の新型コロナウイルスのワクチン。日人が想像するよりもはるかに大きな反響と感謝の声が、台湾社会に巻き起こった。日から届いたワクチンに向けられた歓喜は、長い孤立を味わってきた台湾の人々にしか分からない「他者の支えを実感できたこと」から生まれたものだった。 ネットでJAL809便を追跡! 「途中で邪魔が入るかもしれない。台北に到着するのをこの目で見るまでは安心できない」。前日にニュースでワクチン輸送が報じられてからも、何人かの台湾人からそんな声を聞いた。 インターネット上で世界中の航空機の運航状況がリアルタイムで分かる「フライト・レーダー」というサイトがある。日航空809便の動きを、このサイトでどれほど多くの台湾人(在日台湾人も含

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  • 人口2万人の街で10万冊の書店が成り立つ理由―北海道の留萌ブックセンター(下)

    人口減と出版不況。ふたつの「負」を打ち返すように10年続いてきた北海道留萌市の留萌ブックセンター。売り上げが予算を割ったことはない。地域の人と書店員の思いを重ね合って続いてきた10年の物語。 東京・神保町にある三省堂書店店を訪ねたのは、留萌から戻った翌月、5月半ばの朝だった。留萌市で誘致活動が起こった当時の札幌店長に話を聞くためだ。その人は、応接室に資料の積み上がった書類箱を抱えるようにして現れた。常務取締役の横内正広さんだ。 横内さんは留萌の人たちの熱意が三省堂書店の役員会議を動かした経緯を、時折資料を示しながら詳細に振り返った。90分の取材が終わりにさしかかった頃、その横内さんが思いがけない言葉を口にした。 「あれはほんとうに予想外でした」 横内さんは、腕組みをしてもう一度、同じ言葉を繰り返した。 「確かに私は開店時に言いました。2、3年経って、もし赤字になったら撤退することもあり得

    人口2万人の街で10万冊の書店が成り立つ理由―北海道の留萌ブックセンター(下)
  • 本屋を失った街に三省堂書店が現れた日―北海道の留萌ブックセンター(上)

    人口2万5千人の留萌市から屋が消えたのは2010年12月。それから7カ月後、人口30万人以上でないと出店しないルールを持つ三省堂書店が出店した。それはどうしてだったのか。 4月だというのに、その日は雪がちらついた。地元の人は5月の連休が明けるまではスタッドレスタイヤを外さないという。ゆったりとした坂道を登りつめると、眼前に日海が広がる。北海道の西端にある留萌の海岸からは水平線の下へと沈むまん丸で真っ赤な夕陽を見ることができる。 留萌の坂道 美しい地名はルルモッペ(=潮の静かに入るところ)というアイヌの言葉に由来する。明治期ににしん漁により港町として留萌の地が拓けた。炭鉱業も栄え、1910年には留萌線が開通、続いて1932年には留萌港が竣工した。 昭和の頃、正月ともなると、新年を祝う人たちがこの坂道をぎっしりと埋め尽くしたものですよ。 タクシーの運転手が問わず語りに聞かせてくれた。通り

    本屋を失った街に三省堂書店が現れた日―北海道の留萌ブックセンター(上)
  • ラーメンからRAMENへ――進化を続ける日本育ちの麺料理

    中国で生まれた麺料理が日に伝わり、日文化と融合し、世界各国の料理とライフスタイルも取り入れながら進化を続けている。その味が人々を魅了してやまない理由やビジネス展開に有利な理由を、フードジャーナリストの山路力也氏が解説する。 中国で生まれ、日で育ち、世界に進出した「ラーメン」 世界に数多ある料理の中で、「ラーメン」という料理ほど独特な存在はなく、同時に「ラーメン店」という業態も他の飲店には見られない独特な業態である。 ラーメンの源流が中国の麺料理にあることは、客観的に見ても間違いのないところである。日で最初にラーメンを出したと言われる『来々軒』(浅草・1910年創業)は、焼売(シューマイ)や中華丼なども提供する大衆向けの中華料理店であった。ラーメン店のルーツは大衆中華料理店だったのだ。 戦後になると日蕎麦(そば)の流れをくむラーメン店も登場するようになった。つけ麺発祥の『大勝

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  • 冷凍技術の革命児 大和田哲男:味のタイムマシンが地球を救う!?

    冷凍した品を解凍したときに流れ出るドリップ。ここに品のうまさが詰まっている。このドリップを逃さずに新鮮な味を保つ冷凍技術がある。開発したのは“町工場の社長”、アビーの大和田哲男だ。「CAS」と呼ばれるこの技術は、品分野だけでなく、最先端の医療分野でも活用されている。 大和田 哲男 ŌWADA Norio アビー代表取締役社長。1944年東京生まれ。66年、大学を中退して父親が経営する大和田製作所入社。製菓に関わる厨房機械を開発。89年、同社を退職してアビーインダストリーを設立、代表取締役社長に就任。98年、アビーに社名変更。2009年にものづくり日大賞特別賞(経済産業省)、11年に黄綬褒章を受章。 顧客の喜ぶ顔を思い浮かべて技術開発 凍結装置メーカー・アビーの大和田哲男は自分を“町工場の社長”と呼ぶ。温和な表情で開発してきた技術について熱く語る。専門用語は出てこない。科学技術系の学

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  • 「最近、地震多くない?」:新型コロナ流行下で心配の声も、2020年発生の震度3超

    Japan Data 「最近、地震多くない?」:新型コロナ流行下で心配の声も、2020年発生の震度3超 防災 社会 2020.06.01 ステイホーム週間となったゴールデンウイーク、千葉では震度4の地震が2回発生。その後も、各地で震度4の地震が散発的に発生している。新型コロナウイルスの流行と重なったことで、「今、大地震が来たら……」と心配する声も多い。2020年になって発生した震度3以上の地震を集計し、過去データと比較した。地震大国ニッポン、どんな時も備えを怠るわけにはいかない。 5月4日と6日、千葉県北部を震源地とする最大震度4の地震が発生。6日の地震では、東京と埼玉、神奈川でも震度3を記録するなど首都圏が揺れた。さらに、5月17日夜から19日の昼にかけて最大震度4の地震が4回発生。下旬に入ってからも3回の震度4があった。新型コロナウイルスの感染拡大で外出自粛が続く中、SNS上では「最近

    「最近、地震多くない?」:新型コロナ流行下で心配の声も、2020年発生の震度3超
  • 限界を迎えた「正義を独占する検察」

    「有罪率99%」という日の刑事司法では、検察の判断イコール司法の判断という構図がまかり通ってきた。だが、元検事で特捜も経験した筆者は「検察は『全知全能の神』ではでない」と指摘し、人質司法の実態を強く批判する。 検察の判断は「常に適切」が前提 日の検察官は、刑事事件を起訴する権限を独占している。犯罪事実が認められる場合であっても起訴猶予処分とし、起訴しないで済ますこともできる。職権行使の独立性が尊重され、外部からの干渉を受けず、起訴・不起訴の理由について説明責任を負わず、不起訴の理由の根拠となる証拠を開示する義務もない。 そして、検察が起訴した事件について、有罪率は99%を超え、検察の判断がそのまま司法判断になるという意味で、検察は、刑事司法の「正義」を独占していると言える。それが、海外から奇異に感じられ、理解し難いとされる「有罪率99%超」「人質司法」などの背景にもなっている。 有罪率

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  • 北の大地-物語に満ちた魅力を語る

    に関心を持つ中国人に日の素顔を紹介する雑誌『在日』を刊行し、神戸国際大学教授でもある毛丹青さんが、中国メディアを率いて初冬の北海道を取材している。毛丹青さんが雪に覆われた北の大地を語る。 毛 丹青 MAO Danqing 作家。神戸国際大学教授。1962年、中国・北京生まれ。中国社会科学院哲学研究所助手を経て、三重大学に留学。商社勤務などを経て執筆活動に。2011年日文化を紹介する雑誌『知日』を中国で創刊し、5年間で300万部を売る。2016年3月、在日留学生が描いた日の姿をまとめた雑誌『在日』を創刊。村上春樹作品やドラえもんの翻訳も手がける。著書に『にっぽん虫の眼紀行』(法蔵館/1998年・文春文庫/2001年)などがある。 --今、なぜ北海道なのですか? 毛丹青 上海で私が発行している雑誌『在日』の取材チームに加えて、中国の大手新聞の記者や映像作家ら、20代を中心とした

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  • ごみ収集の現場から眺めた日本社会

    地方自治を専門とする筆者は「現場主義を貫く」というスタンスで、東京都新宿区で9カ月にわたってごみ収集の作業員として働いた。その体験を通じて、ごみ清掃の仕事の奥深さを知ることになる。 9カ月ごみ収集の現場を体験 大学院生の時に寄勝美先生(※1)がごみ収集車に乗って清掃行政の研究をされたと教わり、いつか自分もそんなリアリティーあふれる研究をしてみたいと思うようになった。その後偶然にも東京都新宿区の清掃の現場に入れてもらえる機会を得て、迷わず飛び込んでいった。2016年6月から17年3月までの約9カ月間、断続的に新宿東清掃センターに通い、ごみの収集業務に従事した。 そこでは、プレス車(清掃車)での可燃ごみ収集、軽小型車での狭小路地のごみ収集、独居老人宅への訪問収集、ごみの無法地帯である新宿2丁目の巡回と回収、不燃ごみから可燃物を取り出す破袋選別作業、不適切排出者への清掃指導、小学校での環境学習

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  • 宝くじ販売額がピーク時より30%減:一獲千金よりも堅実志向に? 賞金アップも効果なし

    Japan Data 宝くじ販売額がピーク時より30%減:一獲千金よりも堅実志向に? 賞金アップも効果なし 社会 2018.11.22 「ああ、年の瀬が近づいてきたな」と感じる晩秋の恒例イベントと言えば、年末ジャンボ宝くじの発売。くじは1枚300円。2015年度から1等賞金が7億円に引き上げられ、前後賞と合わせると最高10億円となる。 「一生遊んで暮らせるかもしれない」――そんな夢を買う宝くじの売上額は05年の1兆1047億円をピークに漸減基調に転じている。東日大震災が発生した11年は、復興支援を銘打ったグリーンジャンボ宝くじが好調だったことや、数字選択式くじの抽選回数を増やすなどの施策が奏功したが、12年度以降は再び下降トレンドに。17年度は前年比6.9%減の7886億円だった。売上額が7000億円台に落ち込んだのは1997年以来20年ぶり。新商品を投入した数字選択式くじの売り上げは2

    宝くじ販売額がピーク時より30%減:一獲千金よりも堅実志向に? 賞金アップも効果なし
  • 英国人がみた東京:雨の中のシルエット | nippon.com

    東京のシーンをグワッシュ絵の具で描き続ける画家、スチュアート・エアー。雨の中、東京に佇(たたず)む3つのシルエットを紹介する。 東京の風景はどこを切り取っても絵になる。英国出身で東京在住の画家、スチュアート・エアーは、好きなところにイーゼルを置き、次から次へと絵画のように現れる光景を描く。この記事では、雨降る東京にたたずむ人々に焦点を当てたグワッシュ・ペインティグ3点を紹介する。 西麻布のウエーター 日が沈む頃、真っ白なシェフコートに身を包んだ人々が、都会のまん中に現われる。ある店のコックやウエーターたちは、開店間際最後の仕入れに奔走し、別の店では、事を終えたばかりの常連客を歩道で見送る。まっさらなシェフコートのように、一点の曇りもない彼らのもてなしの所作は、顧客をひととき特権階級気分へいざなう。客の姿が見えなくなるまで、もしくは無事にタクシーに乗りこむまで、スタッフがレストランの外で見

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  • 海をわたる日本のランドセル

    ぴかぴかのランドセルを背負う小学生の姿は、日の春の風物詩。やんちゃな小学生が6年間使っても壊れないかばんに、今国内外から熱い視線が注がれている。 小学生が2000日をこえて毎日使うランドセル 子どもが初めて自分で選ぶ大きな買い物。日の小学生の必須アイテムといえば、ランドセルだ。桜吹雪の中、真新しいランドセルを背負った小学1年生が入学式へと向かう姿は、毎年目にするほほえましい風景だ。 ぴかぴかのランドセルを背負う小学1年生 (写真: Pixta) ランドセル歴史は意外に古く、幕末(19世紀半ば)までさかのぼる。江戸幕府が、洋式軍隊制度を導入する際、将兵の携行物を収納するための装備品として、オランダからもたらされた背嚢(はいのう)「ランセル(ransel)」を用いた。現在のランドセルの原型は、学習院初等科が1885年に「自分の学用品は自分で持ってくること」と決めたのがきっかけだという。通

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  • 沖縄反基地運動の構造的問題

    反対運動自体が自己目的化沖縄は今、大変な混乱の中にある。米海兵隊の基地、普天間飛行場の辺野古への移転計画がいったん日米で合意し、法的、行政的な手続きも終えて着工段階にまで至ったのに、強い反対姿勢をとる翁長・沖縄県は裁判に訴え、国は工事の一時中断を余儀なくされた。この事態の中で私が憂慮しているのは、基地反対運動の存在ではない。いま行われている活動家中心の反対運動やそれを扇動する沖縄をはじめとする国内外のメディアが、どう見ても沖縄県民の平均的な意見の集約とは思えないことである。 私は日米関係を専門とする研究者として、この20年以上「沖縄問題」に関わってきた。そして2009年からは在沖縄海兵隊基地の政務外交部次長として、現地で事態を長年調査してきた。ここまでの混乱となった理由は確かに簡単ではない。それは歴史的な問題、日米両政府の対応の問題、メディアや社会の在り方の問題など、さまざまな要素があるが

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  • 深刻化する日本の「空き家」問題―その背景と解決策

    の住戸の空き家率が上昇し続けている。人口減少局面を迎えた日における「空き家」問題に対応するには、空き家の利活用や、中古住宅取得促進策の拡充が急務だ。 戦後の住宅政策—一貫して上昇を続ける「空き家」率 2013年の日の空き家数は820万戸、空き家率は13.5%と過去最高を記録した。多くの国では空き家率は経済状態によって上下に変動するが、日の場合、戦後一貫して上昇し続けてきた。この背景には、住宅建設を促進してきた戦後の住宅政策がある。 戦後の住宅不足、その後の高度成長期の人口増加に対応するため、日では持ち家取得が奨励された。住宅金融公庫(現・住宅金融支援機構)が低利融資を行い、住宅ローン減税の仕組みも設けられた。大量に新築住宅が供給される中、住宅の質の確保は不十分となっていった。それでも高度成長期には地価は右肩上がりの上昇を続け、建物の価値はなくても土地の価値は十分残るため、人々に

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  • 「右傾化」のまぼろし――現代日本にみる国際主義と排外主義

    の「右傾化」が国内外のメディアで盛んに論じられている。それは日の現状を正しく反映しているのか。集団的自衛権行使容認やヘイトスピーチなど、いわゆる「右傾化」現象の質に迫る。 「右傾化」論を読み直す 昨今、日および海外のメディアでは、現在の日における「右傾化」の傾向がしばしば論評の対象になっている。たとえば、『ウォールストリート・ジャーナル』(電子版、2014年2月26日配信)には、「アジアでの緊張関係が日に右傾化をかきたてた」(Tensions in Asia Stoke Rising Nationalism in Japan)と題する長文の署名記事が載っている。そこでとりあげられているのは、一方では『WiLL』のようなナショナリストの雑誌が売れ、中国韓国をあからさまに侮蔑する書物が大量に刊行され、選挙においても同様の主張をする候補者が選挙で多くの票を得るといった社会の「全体

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  • 中越衝突はこう読め・中国は東シナ海と南シナ海を差別化している

    南シナ海の西沙諸島で中国の海底油田掘削を巡り、中国とベトナムの緊張が高まっている。今年5月に入り、自国の資源権益に対するベトナムの抗議に対し、中国は武装巡視船などによる体当たりや放水を繰り返し、これに反発するベトナム国内の反中デモが暴徒化し、死者が出る事態となった。 さらには東シナ海で5月24日、中国空軍のSu27戦闘機が日中中間線付近を飛行中の海上自衛隊、航空自衛隊の情報収集機に異常接近する事件が発生した。 中国から見ると、ベトナム、フィリピンなどと領有権を争う西沙諸島、南沙諸島など南シナ海一帯も、日との尖閣諸島問題を抱える東シナ海も、中国土を取り巻く戦略的に重要な海域であることは間違いない。 したがって、周辺諸国に対して中国が強硬姿勢や高圧的な態度をとり続けていることについても、一見したところ同じように見えるが、実はそうではない。中国の「強硬」ぶりは明らかに使い分けられており、極め

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  • 映画『KANO』―甲子園大会で準優勝した台湾代表の物語

    台湾映画『KANO』が公開される。戦前、日の全国中等学校野球大会で準優勝した台湾代表の嘉義農林学校の物語だ。台湾在住のシンガーソングライター馬場克樹氏が、魏徳聖プロデューサーと馬志翔監督に話を聞いた。 魏徳聖 WEI De-Shen 1969年、台湾台南生まれ。映画監督、プロデューサー、脚家。1996年に林海象監督による日台合作映画『海ほおずき』でアシスタントプロデューサーを担当し、同年には故・楊徳昌(エドワード・ヤン)監督の『カップルズ』の助監督も務める。2008年に監督、脚を担当した『海角七号 君想う、国境の南』は、台湾映画史上最大のヒット作となり、台湾版アカデミー賞といわれる金馬奨で最優秀台湾映画賞を受賞。続く2011年の『セデック・バレ』でも、国内外で多数の映画賞を受賞。 馬志翔 Umin Boya 1978年、台湾花蓮生まれ。台湾先住民。先住民名はUmin Boya。俳優

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