ビジネスクラウドサービスへの関心が急速に高まっている。 IT分野が専門のシンクタンク、MM総研の調べによると、国内のクラウドサービスの市場規模は、2011年度が推計で365億円だったが、今2013年は679億円と1.8倍に急拡大。さらに2年後の2015年には1266億円と4年前の3.4倍にふくれあがることが予想されている(図表1参照)。 こうしたビジネスクラウドサービス市場拡大の背景にはなにがあるのか。そこには利用者側と、サービス提供者側、それぞれの要因がある。第一は、「提供されるサービスの向上」があると、株式会社MM総研のネットワーク・ソリューション研究グループ・研究部長の渡辺克己氏は指摘する。 「個人ユースではメールや写真データをクラウドにアップしてバックアップを取ったり、友達と共有するなどの利用が一般的だったが、ビジネスユースとしては必ずしも十分とは言えませんでした。それがここ数年は