独立行政法人「情報通信研究機構」は25日、JR大阪駅と駅ビルからなる「大阪ステーションシティ」に約90台のカメラを設置し、利用客の動線を探る実験を平成26年4月から始めると発表した。災害時の避難誘導に生かせるかどうかの検討材料にするという。ただ、画像情報の取り扱いをめぐり、懸念の声も出ている。 大阪駅は1日約82万人が利用する巨大ターミナル。駅南北のビルに入る商業施設には、1カ月で約1千万人が訪れるという。近く、南北の駅ビルを結ぶ「時空の広場」と、駅ビル内にビデオカメラを設置する。 28年4月までの2年間、撮影した映像から人の顔の部分を切り出して特徴を検出し、どこを移動したかの情報を集める。1秒間で最大数千人の情報を得ることができ、人の流れを解析したデータをJR西日本と、駅ビルを管理するグループ会社に提供する。同機構ネットワーク研究本部は「元の映像は破棄し、誰が写ったのか、個人は特定しない