保護責任者遺棄致死などの罪に問われた元俳優・押尾学被告(32)の東京地裁での裁判員裁判は13日午前、弁護側が証人申請した救命救急医が出廷した。被告と合成麻薬MDMAを使用し、急性薬物中毒で死亡した飲食店従業員の女性(当時30)について「MDMAの血中濃度は非常に高く、救命可能性は極めて低かった」と証言した。 証言した救命救急医によると、鑑定書にある女性のMDMAの血中濃度は、把握している範囲では過去に救命できた数値を超えるものだという。この医師は「女性の容体変化を把握しているのは被告しかいないが、時間経過の認識はあいまいだ。唯一客観的なデータである女性の血中濃度からは、救命可能性は最大でも40%程度だ」と証言した。 また、被告が女性に心臓マッサージを行った跡が残っている点について、「評価してもいい」と指摘。蘇生法について一般市民に講義する際は、「呼びかけても反応がない場合には、人を呼び