出資者約7万3000人、被害額約4200億円、わが国史上最大の消費者被害とされる「安愚楽牧場事件」が、東京都議選と参院選を戦う民主党に暗い影を落としている。海江田万里代表が経済評論家時代に、同牧場の資産運用法「和牛オーナー制度」を絶賛・推奨していたために損害を受けたとして、出資者30人から損害賠償請求訴訟を起こされていることが改めてクローズアップされたからだ。海江田氏はどのように呼び掛けていたのか。著作などを振り返ってみた。 海江田氏が、安愚楽牧場を取り上げた著作は、「今どうすれば一番損をしないか」(青春出版社、1987年出版)、「危機を乗りきる財テク」(講談社、88年)「海江田万里の金のなる本」(双葉社、89年)など。 基本的には、一般庶民向けに資産運用のテクニックを説く内容だが、原告は訴状で、タイトルについて「一般大衆にとって刺激的な文言を多用している」と指摘している。 これらの