インフレーション(物価上昇)が全世界を混乱に陥れている。今度は欧州だ。ユーロ圏の5月の物価上昇率が過去最高値を記録した。サプライチェーン(供給網)のボトルネック現象にウクライナ事態によるエネルギー・食糧価格の急騰が重なった影響だ。 31日(現地時間)、欧州連合(EU)の統計機構「ユーロスタット」によると、ユーロ圏(ユーロ貨幣使用19カ国)の5月の消費者物価指数(CPI)は1年前に比べて8.1%上昇した。これは1997年関連統計が始まって以来の最高値だ。今年4月(7.4%)や市場の見通し(7.7%)よりも高い。食品およびエネルギー価格を除いたコアCPIは1年前に比べて4.4%上昇した。 過去最高値をつけたユーロ圏の物価上昇率はすでに予想されていた。各国の物価が高騰しているからだ。フランスの5月の物価(暫定値)は5.2%上昇した。物価上昇率が5%を越えたのは1985年以降初めてだとAFPなどは