江上波夫ほか著『論集 騎馬民族征服王朝説』(大和書房)は、1948〜1974年までの間に発表された対談記事を含む論集なのですが、色々と読み応えがありました。本旨となる騎馬民族征服説については、内容が多岐にわたってしまい、膨大になってしまう可能性があるので、そこから切り離して、収録されていた内田芳明氏が『歴史変革と現代』(1973年12月号)に発表した『古代日本の辺境性とその文化史的意義』なる論考文について――。 これは、色々と目からウロコと感じました。先ず、指摘している事が既に日本辺境論なんですね。この「日本辺境論」という言葉がクローズアップされたのは内田樹さんが『日本辺境論』をベストセラーにした際でしたが、確かに目新しいものではなかった。しかし、そこにスポットを当てた。で、ここで語られている辺境論は、かなり生々しい日本文明論としての辺境論になっている。「中心と周縁」とか「中心と周辺」、或
![日本ふきだまり辺境論 : どーか誰にも見つかりませんようにブログ](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/445ecfa36f2c79f08bad6683d282d441b9384f8a/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Flivedoor.blogimg.jp%2Fussyassya%2Fimgs%2Fe%2F5%2Fe5d285ba.jpg)