真実ではない「桜の木の逸話」が、なぜ学習教材に載るほどまで広まった? トランプ大統領訪日の余波が、まだまだホットな今日この頃。そこで今回は、初代アメリカ大統領にして、現在も首都の地名としてその名を冠されているジョージ・ワシントンと、彼にまつわる有名な逸話が広まった背景に触れてみようと思います。 ワシントンの幼少期のエピソードとされてきたこの「桜の木の逸話」が、実は事実ではなかった、という話題、すでにご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか? ジョージ・ワシントンの「桜の木の逸話」とは? まず、前提となる「桜の木の逸話」の内容をおさらいします。 ~幼少期のジョージ・ワシントンが、斧の切れ味を試したくなり、自宅の庭の桜の木を切り倒してしまった。しかしその木は実は、父親が大切にしていた桜。のちにジョージ少年は父親から「あの美しい桜を切ったのは誰か、知っているか?」と問われ、「僕は嘘はつけない