市民の見守る中、模擬戦闘で空包を撃つ74式戦車=京都府宇治市の陸上自衛隊大久保駐屯地で2022年5月29日午後0時5分、鈴木健太郎撮影 有事に自衛隊の戦闘継続能力(継戦能力)を高めるため、防衛省は組織改編などで不用になった陸上自衛隊の装備品を廃棄せず、必要に応じて再利用できるよう整備・保管する新規事業を計画している。2025年度予算の概算要求に関連予算7億円を盛り込んだ。今春一線を退いた「74式戦車」が保管される予定。 ロシアによるウクライナ侵攻では無人機などハイテク兵器が注目される一方、戦況は消耗戦の様相を呈し、旧式兵器や弾薬、補給品などを確保しておく重要性が浮き彫りになった。日本政府は22年末に閣議決定した国家防衛戦略で「弾薬、燃料、装備品の可動数といった現在の自衛隊の継戦能力は、必ずしも十分ではない」と明記した。 陸自は冷戦終結に伴う部隊編成や主要装備の見直しの一環として、戦車を約1