企業で働く女性技術者をもっと増やそう、とよく言われる。だが、そもそも大学を卒業して社会人の入り口に立った時点で、理系の女子学生の数が少ないのだ。初期値が少なければ、その後は結婚や出産などの退職によって減ることはあっても増えることはない。 女性技術者を増やすためには、もっとさかのぼって中学生や高校生のうちから、将来理系に進学する女子を増やすことが急務ではないか ――。2月23日に開催されたNPO法人(特定非営利活動法人)女性技術士の会の設立記念講演会では、こんな問題意識のもとに活発なディスカッションが行われた。 あの手この手で、女子中高生を理系に取り込む 「NPO法人女性技術士の会」(以下、女性技術士の会)は、難関の国家資格「技術士」に合格した女性の有志が集まって、技術分野の横断的な組織として1993年に発足した。その後、活動の幅を広げようと2007年11月にNPO法人として新たにスタート。