日本全国に数多ある名字に高校生の時から興味を持ち、研究を始めた高信幸男さん。自身が全国を行脚し出会ってきた珍名とそれにまつわるエピソードを紹介する。 「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉があるように、春の彼岸も秋の彼岸も気温の上では四季(春・夏・秋・冬)の変わり目である。今回は、暦に関する名字を紹介したい。 夏秋と書いて「なつあき・なかば」と読ませる名字の方が九州地方におられる。なぜ、「なかば」なのかというと、何でも、夏と秋の境目が一年の半ば(なかば)にあたるので「なかば」と読ませるそうである。実に季節をうまく表現した名字である。 茨城県には春秋と書く名字の方がおられるが、こちらは「はるあき」と読む。春秋の名字の由来は地名にある。春秋さんの家の近くに沼があり、その沼は春と秋にだけ水が満ちていることから春秋沼(はるあきぬま)と呼ばれており、その沼の名前を名字にしたものである。 旧暦の八月朔日(一
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