JFEエンジニアリング(東京都千代田区)は、船舶がバランス調整用に積載する水(バラスト水)を無害化する装置の受注を強化する。船会社や造船会社は海洋環境の保護のために装置導入を検討しており、JFEエンジは「2012年度には年間300隻以上の受注を目指す」としている。 バラスト水は船舶が航行を安定させるために積む海水。積み荷に応じて港で注排水するため、特に外航船は異なる海域の生物が交ざって生態系を脅かすおそれがある。自社開発したバラスト水処理装置「JFEバラストエース」は、注水時に精密フィルターでプランクトンなどの生物の混入を防ぐほか、バラスト水を殺菌処理する機能を備えている。 就航船を改修して搭載することが可能で、既に日本郵船の自動車運搬船と川崎汽船の石炭運搬船に設置を完了。このほか新造船も含め3隻への採用が決まっている。 JFEエンジは04年にバラスト水処理装置の開発に着手。「バラス