2008年12月05日10:00 カテゴリ書評/画評/品評SciTech 「科学者よ、責任を果たせ」 - 書評 - 大槻教授の最終抗議 集英社新書編集部より献本御礼。 大槻教授の最終抗議 大槻義彦 TVでは見えない(いや、下司なりに勘ぐると編集でカットされてしまった)大槻教授の姿に触れることが出来る良本。著者を継ぐ人が是非出てほしい。 本書「大槻教授の最終抗議」は、ご存知「火の玉教授」の「懺悔」。そこにいるのは舌鋒鋭くオカルトやえせ科学を糾弾する、「空気が読めないマッドサイエンティスト」ではなく、父の死を「虫のしらせ」で知り、「ひかりもの」を見て「出世できない」と言われて育った一人の弱い少年であり、そのエピソードを評判を気にしてなかなか口に出せなかった「一介の職業科学者」であり、そしてオウム事件までは利己的な動機でオカルトと戦うふりをしてきたと告白する一人のか弱い人間である。 目次 - A